オスマン帝国外伝シーズン3 84話【ニギャールの最後】 マトラークチュさんの説得で娘は助かるが・・・

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ニギャールはミフリマーフとリュステムの娘を連れて逃げている。追い詰められとうとう崖のあたりまでやってきたようだ。

追手にはリュステム、マルコチョール、マトラークチュもいる。マルコチョールが

「パシャム、隅に追い詰められた、これ以上は逃げられません」

とリュステムに言い、兵士たちに

「至るところを探せ」

と命じる。
するとリュステムが

「ヒューマシャーには何にも害を与えるな。そしてあの女に命を持ってくるように」

と言う。
(あれ、リュステムはここではアイシェのことをヒューマシャーと呼んでいる。やはりミフリマーフの娘の名もヒューマシャーなんだ。(ヒューマシャーについてはこちらからどうぞ)
マトラークチュはニギャールを心配している。

リュステムより先に彼女をさがさないと彼女の命が危ないというのだ。
(ほんとにマトラークチュっていいひとだなあ、最後までニギャールをたすけようとしているのだ。)

するとマルコチョールが

「ニギャールが今まで生きてこれたのさえ、奇跡的なことだ」

と言うと、
「もちろん命はないかもしれないが、あの残虐者の手に渡したくない」

とマトラークチュは答えた。
ニギャールは犬を連れて探しまくる追手たちについに発見されてしまう。
すると
ニギャールは赤ちゃんに話しかける。

「誰にもあなたに害を与えることはないわ。あなたはお母さんのそばにいるのだもの」

そして走り逃げる。
どうやらニギャールはこの赤ん坊を自分のいなくなった娘エスマヌルと混同しているようだ。

赤ん坊を抱いた女性と力の強い兵士たち、追いかけっこの結末は決まっている。

そしてとうとうニギャールは崖のふちに追い詰めれれた。

「止まって、近づかないで、もし近づくなら赤ん坊と一緒に身をなげるから」

と言い、みんなをちかよらせない。

マトラークチュが

「やめるんだ、その子に何も罪はない」

交渉するが、

ニギャールは「

私の赤ちゃんにだって罪はなかったのよ。でも私から奪ったわ。
あんなに恋しかったのに、彼女の香りをかぐことさえできる間もなくいなくなったわ。
はじめから嘘をついたのよね。
彼女の命を奪ったのよね。
イブラヒムパシャと同じように殺したのよね」

と言い返す。すると

「いいや違う、おまえに約束する。あなたの娘を必ず探し出すから。約束だ」

とマトラークチュが誠心誠意はなしかける。
すると次に

「ニギャール、娘をよこしてくれ、もしわたすなら、ここから無事にでられるだろう」

とリュステムが頼むと、

「あなたはいつもウソツキの悪党よ

とまったくリュステムを信じない。
それでも

「あなたに誓う。あなたの髪にさえ触れることはない」

とせっとくするが、

「この後で生き延びたいと思っているのですか、リュステム?
まだわからないの?
もう私たちの人生はずっと前に終わっているのよ。
息をするたびごとに、痛みが襲うのよ。
宮殿にはあなたをころすためにやってきたの。
あなたとヒュッレム・スルタンを殺すつもりだったの。
そしてそのあとで私は自殺つもりだったわ」

するとそこで赤ん坊が

「ううん、ううん」

という 。ニギャールは赤ん坊に気づき

「あなたを遠いところて連れていきたかったの。
誰にも見つけられないところへ・・・」

と赤ん坊の方を見て話しかけるニギャールにそっと忍び寄る兵士たち・・・

「育てるつもりだったの。
私の娘になるはずだった。
エスマヌルとなをつけるつもりだったのよ」

と、いとおしそうに赤ちゃんに口づけする 。エスマヌルはニギャールの本当の娘の名だった。

近づいたのに気が付いたニギャールは突然

「近づかないで」

と大声を上げる。みんなはいっせいにとどまる。

「リュステムパシャもうこれ以上近づかないでください」

とマルコチョールが注意して、それから

「ナスフ・エフェンディ」

とマトラークチュをよぶ。
胸を抑えながらマトラークチュが説得を始める。
ニギャールを説得できるのは、この世でマトラークチュしかいない。
今まで彼がどんなにニギャールに気をかけていたかはだれもがしっている。

「ニギャール」

と呼び、次にまた

「ニギャール」

と優しく呼ぶ。

「おまえがどんなに大変な人生をいきてきたかはみんなが知っている。
だが何をしたのも自分のしたことだ。
誰のせいにもするな。
それにその子に罪はまっくない。
彼女は無垢で、無実だよ。
ちょうどおまえの娘エスマヌルのように無垢なのだよ。
罪がないんだ」

すると少しニギャールの表情が変わる。

「彼女の手をちょっとでもいいから痛めつけてごらん。
それができるか?おまえに」

と言うと、ニギャールはマトラークチュのやさしいトーンの言葉でわれに返り、赤ん坊に罪のないことをはっきりと分かった。

次の瞬間ニギャールは赤ちゃんに口づけし、そして赤ちゃんを渡そうとする。

取りにむかうリュステム。
みんなが見つめる中ニギャールはついに赤ちゃんをリュステムに渡した

次の瞬間、ニギャールは両手を広げ後ろ向きで崖から飛び降りる
と言うか天女のように空を飛んでいる感じだ。

落ちる際に、ニギャールが思い起こしていたのは初めてイブラヒムに受け入れられたときのことだった。

「これから私とあなたは・・・」

とニギャールが言っているのをニギャールは思い出していた。

そして

「あなたのような優しい女性を・・・」

と言うイブラヒムの声も聞こえてくる。

そして別れたときのエスマヌルの顔も見えてくる。

そしてニギャールがうれしそうに笑い

「私を一人ぼっちにしないで」

と言いながらイブラヒムに抱きつく姿が見えてくる。

それからニギャールは目を閉じ、イブラヒムと最後に別れた時のことを思い出す。

「どうちゅうぶじでな」

と言うイブラヒムに、ニギャールは

「パシャム、何があろうとも、どんなふうに生きようとも、私はいつでもあなたを愛していました、私の起こったことはみなこのためなのです」

といったときのことを・・・

崖の上では呆然と立ち尽くすマトラークチュの姿があった。
マトラークチュの悲しい目がニギャールの人生のすべてを物語っているかのようだった。

やあ。ほんとにニギャールは壮絶な人生だったですね。
ニギャールは本当にかわいそうでした。
身ごもってからはとらわれたり、出産間近に逃げ出そうとしたリ、生まれたての子が死産したと言われ、連れ去られ、その後運よく娘と再開したのもつかの間、また引き離されてしまいました。

娘の父・イブラヒムの死後は、彼の里にいるということになっていたのですが、探しにてもやはり見つからなかったのでした。

ニギャールはイブラヒムが亡くなり、娘がいなくなってから全く変わってしまいます。復讐だけが彼女の生きる力となりました。

でもこの展開は少し違うかもしれません。
復讐するなら無垢の赤ちゃんではなく、リュステム本人とヒュッレム本人にするはずですが、なぜニギャールはそうしなかったのでしょう?

最初
ニギャール自身リュステムの命を奪いにいくと言っていました。

でもいつもいなくなった娘のことばかり考えていたため、彼女はすやすやねむっている赤ん坊を見た瞬間、目の前の赤ちゃんが自分の娘だと一瞬勘違いしてしまったのにちがいありません。

ニギャールの最後はほんとに感動的です。

特にマトラークチュのセリフでニギャールの心が和らいでいく様子をフィリズさん扮するニギャールは見事に演じていました!

ブラボー フィリズ!
そしてマトラークチュさん役のファーティフ・アルさんの演技もすごかった。
涙を誘う名演技でした!
(私もほろっとしてしまいました)

と言うことで、ドラマのハイライトシーンをさっそくご覧ください。


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