ヒュマーシャーから見た「新オスマン帝国 キョセム」第5回 (51話)
乙女の塔から戻ったヒュマーシャーは母が逃亡を考えていると知り、ビュルビュルにサフィエ妃の腹心の部下であるナスフに逃亡を手伝わないように強く警告せよと命じた。 そしてその足である人の元を訪れた。 先日彼女が命を助けたズルフィカールだ。 彼は寝ていた。 すると彼女はそっと部屋を出ようとした。その時以前彼女がズルフィカールに与えたハンカチが大事そうに机の上の小箱にははいっているのが見えた。 その時彼が起きた。 そして会話が・・(その様子は51話全文に詳しくあるので、そちらもご覧下さるとうれしいです。) 彼女はイスケンデルのことが聞きたかったのだ。 それとなく話を切り出すと、朴訥な彼は、なんの疑うこともなく彼は信頼できる人で自分が育てたと伝えた。 ほっとしたかどうかわからないが、もちろん弟が変な奴よりはいい人の方がいいに決まってる。 もう一つ彼女はズルフィカールの結婚のことについても話すよう彼に促した。 この時彼女は心に何かよぎったのかもしれない。将来夫となるズルフィカールへの思いのようなものが・・・ こうして彼女は部屋を去った。 次は母后が薬を飲んだときに、その異変に気付き、部屋へやってきたシーンだ。 すでに彼女が付いたときは、皇帝もキョセムもいた。 皇帝は前にもズルフィカールを助けたように、彼女も救ってくれと泣きながら頼むが、ヒュマーシャーが大動脈に手を当てると、「残念です・・・お悔やみ申し上げます」 というばかりだった。 そうなんだ。母后はデルヴィーシュへの思いのために毒を飲んで死んでしまった。 出ていこうとするキョセムを 「キョセム!」と強い口調でよびとめ、 いったい何が起こっているのとキョセムを問い詰めるが、キョセムは何も知らないと答えた。 あの聡明なヒュマーシャーはキョセムのことについては盲目のようだ。真実が見えていない。キョセムとは関係ないところで二人が死んだのだが、そのことをヒュマーシャーは知らないだけでなく、キョセムに対して大きな誤解をしてしまったようだ。 誤解は恐ろしい。どんなに聡明なそして冷静な人でも、物事を間違えた方向に流してしまうのだ。 皇帝は沈みすぎて元気がなかった。そこでヒュマーシャーはエディルネにいかれて気分転換をしたらどうかとすすめた。 その時皇帝は、彼女に後宮にいてもらいたいと頼む。エジプトとの夫を望むなら離縁状もエジプトへ送る...