【ニギャール】 ~オスマン帝国外伝(架空の登場人物)~

ニギャール カルファ(Nigar Kalfa)は、ドナウ川のほとりにある村から奴隷として売られハレム働く女官。 ニギャールは宮殿の奴隷だが、彼女は非常に頭がよく、仕事をてきぱきと見事にこなす有能な人材。

ニギャールはヒュッレムが初めてハレムに奴隷として来た時、すでに女官長という地位にあり、ヒュッレムを気にかけハレムでの成功の秘訣を教える。ヒュッレムも彼女を慕うようになる。スレイマンへの手紙の代筆もするほど仲が良かった。
そのうちヒュッレムが力をもつようになると彼女はヒュッレム側の人とハレムで見なされるようになる。だがハレムにはマヒデブラン妃の勢力もあった。ニギャールは2人のお妃の間に挟まれて窮屈な思いをする。マヒデブラン妃がヒュッレム妃の情報を伝えるようにと命じたのだ。 
一方イブラヒムにハレムの情報を逐一話せと言われ、ニギャールは彼の耳になった。ヒュッレムの元恋人との手紙のやり取りにも彼女歯位と役買い、イブラヒムんレオの情報を漏らす。そしてさらにレオが死ぬところをニギャールは見てしまったため、それ以後ヒュッレムに敵対視される。居心地の悪いハレムで過ごしているとマヒデブラン妃が彼女にさらに近づく。そして彼女は皇帝付き女官に昇進する。 

其の後ハティジェ皇女の出産のため一時ハティジェ皇女邸へ出航した。皇太后はハティジェを心配し、引き続きニギャールヲそこへ置くことにする。イブラヒム帝の正式な女官になる。皇太后が良かれと思ってしたこの対策はハティジェとイブラヒムそしてこのニギャールの人生をえらく変えてしまった。
ハティジェが最愛の子メフメットを亡くして精神不安に陥りイブラヒムにもつらい言葉をたびたび浴びせるようになる。ハティジェの留守中イブラヒムはニギャールと一夜を共にする。実はニギャールはイブラヒムを慕うようになっていた。ニギャールはスマートな人だったが、イブラヒムへの気持ちを制御できなかった。イブラヒムがこの出来事をわすれたいため、ハレムへ戻るよう命じた。そのたえまたトプカプのハレムに戻ることになる。

ハレムでは、
ブラヒムは彼女を利用する。イブラヒムの命令でニギャールはヒュッレムの仕業と見せかけて王女に毒を盛ろうとしたが、彼女は実行できなかった。さらに悪いことに、このことが仲直りしたヒュッレムの耳に届き、再びヒュッレムの怒りに触れることになる。後悔したニギャールはヒュッレムの指示に従い、王女を亡き者にするためにギュルアーを手伝う。

其の後ニギャールは心の赴くままに行動しイブラヒムとの距離を縮める。イブラヒムはハティジェへの対策として卑劣なことを考え付く。あの人の良いマトラークチュを利用しニギャールと結婚させる。何が卑劣かって?マトラークチュとニギャールの結婚は 名ばかりで、イブラヒムとニギャールの密会の場所としてマトラークチュの家を使うことをイブラヒムは彼に要求した。
ニギャールもマトラークチュに悪いと思いながらもイブラヒムへの気持ちを抑えることはできなかった。だが噂に戸は建てられない。世間の人が気が付き動物の死体の頭を家の前に置かれたりしたマトラークチュはついにニギャールと離婚する。
離婚後イブラヒムの用意した家に移りニギャールはハティジェには悪いと思いながらもそこで人生で最も幸せな瞬間を過ごす。だがこのことを母のように慕っていたダイェ女官長に気づかれ、イブラヒムは別れようとする。やはりニギャールの幸せは長くかなかった。イブラヒムが彼女に別れを告げる。苦しむニギャールだったが、一方で仕事のできるニギャールへの皇太后の信任は厚く主任会計係に抜擢される。
しかし、皇太后が2人の関係を知ってしまう。
皇太后は麻痺状態になり、口が回らなくなり真実をみんなに伝えることができなかったようやくイブラヒムの子を身ごもったことをイブラヒムも知る。もう一人この秘密に気付いた者がいた。それはニギャールといつも争っていたギュルシャーだった。そのためギュルシャーは2人に殺されそうになるが一命をとりとめる。そしてニギャールの秘密をヒュッレムに話してしまう。こうして ニギャールの立場はより悪化する。

一方自分の子ができたことを知ったイブラヒムはより安全な場所ニニギャールを移そうとする。弟のニコの家に送ろうとするがその途中ュッレムにやとわれたギュルシャーがニギャールを誘拐し森の小屋へ閉じ込める。

イブライムの女性はだれだろうと考えているハティジェの元に1通の手紙が届く。それはニギャールの住んでいた場所のアドレスを教えた内容だった。
ニギャールは監視付きでもとの家に戻るがそれは罠だった。ギュルシャーはそこでハティジェが来るのを待っていた。ハィジェジェはすぐそこまでやってきている。
ニギャールは逃げようとしたが、家の前でハティジェに捕まる。家にいた女性がニギャールだと知ってハティジェは驚く。彼女は無理やりハティジェに連れて行かれる。ヒュッレム次はハティジェ。一難去ってまた一難!ニギャールの行先は真っ暗だった。 
ついにイブラヒムとハティジェと二ギャール人が一堂に会する。修羅場だ。バンバンに非難を浴びせられた後、ニギャールは身重のまま閉じ込められる。イブラヒムは何度も彼女を助けようとするが成功しなかった。

ここでまたあのヒュッレムが登場する。ハティジェと仲の悪くなったヒュッレムはニギャールを助けようとペㇽチェムを送り込む。まさに逃げようとしたときお産が始まってしまった。ニギャールはまた逃げそこない、赤ちゃんは死産だった。
産後、ハティジェはニギャールを即刻殺すよう命じる。まさに刀がひり下ろされようとしたときリュステムが駆け付ける。ニギャールは一命をとりとめた。

なぜヒュッレムは助けたのだろう?それは彼女をハレムに連れ戻し自分に敵対している者たちニ痛手を負わせるためだった。
案の定!ハティジェは生きたニギャールがハレムにいることに驚きと共に激怒する。すぐに出ていくように叫ぶがヒュッレムはファティマを指さし「以前この人が私を殺しかけたのにこうしてハレムにいるのだからニギャールがいても構わないでしょう」と言い返す。 

こうしてハレムでの生活がまた始まる。彼女の顔はゾンビのようで、なぜ生きているかもわからないと言う様子だった。ゾンビのように彼女は復讐のために今ここハレムにいる。

ギュルシャーがハティジェを殺そうとするが、そこにニギャールが助けに入る。そして争ううちにギュルシャーはナイフに刺されて死ぬ。

其の後ハティジェとの間は改善され、ニギャールをもう一度結婚させてくれるようハティージェは戦争から戻ったスレイマンに頼む。
ニギャールは何とリュステムと結婚する。実はイブラヒムが止めてくれるのではと密かに期待していたのだが、的は外れた。
ニギャールはリュステムとのつらい結婚生活が始まる。ニギャールはもう何も信じられるものがなかった。何のために誰のために復讐をするのかも時々は忘れてしまうほどただただ復讐に燃える女性となった。 

だがしばらくするとニギャールは自分の産んだあの可愛い娘とハレムで再会する。彼女の娘カデルは実は生きていて、ハティジェが育てさせていた。ヒュッレムがそれを突き止めハレムに連れて来たのだ。夜中に喉が渇いたカデルは水を求めて部屋から出ると、偶然母ニギャールと再会?いや始めた会うことになる。

ニギャールは後のマトラークチュの計らいでカデルにもう一度会うことができる。その時娘は父・イブラヒム一緒にいた。なぜイブラヒムの元に?
それはヒュッレムがイブラヒムと取引をしたからだった。ともかくニギャールはカデルと会いカデルと共にしあわせな時間過をごすことができるようになる。そこへまたハティジェが現れ、会うことを禁止するとニギャールはカデルをに連れて逃げ出す。だが捕まってしまう。 
カデルの母であるニギャールとイブラヒムは、最後には和解した形で別れる。カデルが二人のこころをやわらげたのだ。
カデルは?というと、イブラヒムの死後、彼が預けたと言う場所をニギャールは訪ねれ、カデルを探し回ったが見つからなかった。
イブラヒムの死後、ニギャールはマトラークチュを訪れ、彼の墓場を教えてもらう。彼女は何度もイブラヒムの墓をお参りし、苦しい胸の内を土の中のイブラヒムに話す。

ミフリマーフと結婚するためニギャールに離婚を告げたリュステム。イブラヒムとカデルを失いそして一人ぼっちになったニギャールは何を考えたのだろうか?復讐だった。
そしてニギャールは2人を死に追いやったリュステムの命を狙うため、ミフリマーフとリュステムの館に潜り込むことに成功する。
リュステムを探しまわる時、赤ん坊が目に留まる。リュステムの子だった。
 完全ニ娘と会えなくなったニギャールが復讐のためにやってきた家で赤ん坊を見てしまったのだ。
ニギャールはその子を連れ逃げ回る。どうも精神が錯乱してその子を自分の子と間違えているようだ。「2人で一緒に暮らそう」と言いながら逃げ回るニギャール。哀れだ・・・

ニギャールは逃げきれずがとうとうけっぷちまで追い詰められる。赤ん坊を抱きながら崖から飛び降りようとするニギャールをマトラークチュが懸命に説得して止めようとする。

ニギャールはどうしたかって?
ニギャールは赤ん坊を道連れにはしなかった。ニギャールは赤ん坊を渡し、一人でがけから大の字になって飛び降りた。落ちる瞬間頭に思い浮かんだのはもちろんニギャールの最愛の人・イブラヒム姿だった。
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