おすすめの本3冊【オスマン帝国建国1299年から2016年7月のクーデター未遂事件後まで分かる】


この一冊でわかる現代トルコ史! ぜひともお勧めしたい本は、
『トルコ現代史 - オスマン帝国崩壊からエルドアンの時代まで (中公新書 2415)』今井宏平
新書なのにこれだけでほぼケマルアテュルクが建国したトルコ共和国を直近の2016年までかなり駆け足ですがほとんど網羅している形で解説してくれています。

ケマルが掲げた6原則「共和主義・民族主義・人民主義・国家資本主義・世俗主義・革命主義」を通して、それぞれの政権を見比べています。この6原則を今の時代まで当てはめようとする試みは若干無理があるような気がしますが、でも逆にその無理さがわかりやす差を生むというような側面もありますので、ぜひぜひお手に取ってお読みください。たぶん図書館でも借りれます。
この本の最初にのオスマン帝国の末期の様子も描かれています。もしオスマン帝国の歴史を一冊でさっと把握したいなら次の本がおすすめです。

『オスマン帝国-繁栄と衰亡の600年史 (中公新書) 新書』 小笠原 弘幸 (著) この本の最後の方にはケマルも出てきます。 スレイマン大帝の時代や続オスマン帝国キョセムの舞台になる時代についてもかなりわかりやすく紹介してくれています。

と言うことでこの2冊でオスマン帝国建国の1299年ごろから2016年までを知ることができます。

じゃあ2016年以降はないの? あります!それは今年7月には発行された

『エルドアンのトルコ-米中覇権戦争の狭間、中東で何が起こっているのか (単行本) 』2019/7/19  松富 かおり (著)

です。これは歴史関係の本ではないのですが、エドキュメントタッチの2016年の7月のクーデター未遂事件からイスタンブル都知事選は敗退までのことが詳しく書いてあり、どうすればよいかも最後にちょこっと述べていらっしゃいます。

(少々エルドアンには批判的な感じもしますが、それはオリエンタリスト(西洋の目)から見ると当然かもしれません。でも国内ではかなり事情はそれよりも複雑だと思われます。
今日は3冊トルコの本を紹介しました。
師走でお忙しいことと存じますが、ぜひ皆さまお体にはお気を付けくださいませ。

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