【書籍】『これからの「正義」の話をしよう』 第1章 マイケル・サンデル著

1日目
かれこれ8年半前ハーバード白熱教室と言うテレビが放送されていた。その講義の主マイケルが「今を生き延びるための哲学」を記した政治哲学の本。政治哲学と言っても固い内容ではない。私たちに密接に関係したことにたくさん触れている。
この本を読もうと思った理由は
書籍『遅刻してくれて、ありがとう』を書いたトーマス・フリードマンと同郷の人だからだ。
フリードマンやマイケルが育った町はアーミッシュのように自給自足生活をする閉じた社会でなくても、よい社会が存在しているとことを証明している。彼らの街は開かれた町で他民族他宗教が共存できると言った意識を培うことのできる特別の場所だ。そこで好ましの出身者を調べてみるとかなり面白い人物いることが分かった。彼らに共通しているなにかもなんとなくわかる気がする。それを明確にするために読んでみたいと思った。
中身はこんな感じです。
1章 正しいことをする
幸福、自由、美徳
パープルハート勲章にふさわしい戦勝とは
企業九財への怒り
正義への3つのアプローチ
暴走路面電車
アフガニスタンのヤギカ飼い
道徳のジレンマ

P43引用
「この本は思想史の本ではない。道徳と政治をめぐる考察の旅をする本だ。旅の木滝は…正義に関する自分自身の見解を批判的に検討してはどうだろう?-そして、自分が何を考え、またなぜそうなるのかを見極めてはどうだろうと。」

とあるように政治と道徳に焦点を当てて私たちに問いかけます。
かなり答えの出しにくいものばかり例に出されていて、いまだに自分なりの答えは見つかりません。
たとえば5人を助けるために1人を犠牲にすることができるか?
見た目一般の民でただの羊飼いをもしかしたら情報が洩れるかもしれないと言って事前に彼らの口をふさぐかどうか?
アフガニスタンの羊飼いの問題は実際に起こった出来事で、軍事のトップが道徳的な何か心の中で感じ羊飼いを殺さなかったことで多くの部下を失ったと言うことです
わあ、どっちか?
これはかなり難題です!

あなたならどうしますか?多くの人を助けるために1人を犠牲にしますか?それとも1人人を殺さず、5人をみ殺しにしますか?

2日目
2010年ベストセラーに輝いたこのサンデルの本は今でも人々に正義を考えるための問いかけをしてくれる。この本は今でも光り続けている。

今日は2章「最大幸福の原理‐功利主義」をお届けします。
  • ジェレミーベンサムの功利主義
  • 反論その1
  • 反論その2
  • ジョン・スチュアート・ミル
「内容」
1884年の17歳の少年リチャードパーカー殺害事件に触れる。遭難した船で食べ物がなくなったとき組員たちは生き延びるためにこの少年を殺しその肉を食べた。
是論
一人の死でほかのみんなが助かった。彼は衰弱しており放っておいても死ぬ運命だった。さらに彼には身寄りもなく悲しむ人もいなかった。
異論
1、この青年を殺すことで得られる利益は全体としてコストを上回らない。
2、もし利益がコストをうわまわった場合でも、社会的理由から正しくない。
(道徳とは計算を超えた何かであることを示唆している。)

この事件を是非を考えることによって正義への2つのアプローチを明確化しする。
1、行動の道徳性は行動がもたらす結果だけに依存している。正しい行いとは…最善の状況を生み出すすべてのこと。
2、道徳的に言えば結果だけを考えればよいよ言うわけではない。・・・いくつかの義務や権利は社会的結果とは無関係に尊重されるべきだ」

いくつかの権利は基本的であるなら、その識別方法とその理由を考える時ジェレミー・ベンサムの功利主義を抜きにしては語れない。
「ベンサムは正しい行いとは効用を最大にするあらゆるものだ」
そして「この効用の原理は道徳の科学を提供する」という。
彼の考案した民間経営の円形刑務所、貧民管理プログラムを取りあげ彼の哲学の限界をのべる。
1つは功利主義は個人の権利を尊重しない。
例としてキリスト教徒がライオンに食われる話、テロリストの拷問の話、そして極めつけ面白いのは「オメラスから歩み去る人々」の本ので、1人の子どもの犠牲の上に成り立つ幸福な町の話だ。
2つ目は道徳関連の話を単一の価値の通貨で計ることができない。
例として喫煙者の死亡率を高めるとチェコ政府の費用が減ると言う話、車の安全姓にかかるコストが火災事故による被害者の賠償金より安いと言う話、高齢者の命は若年者の命よりう安いと言う話、ドライバーのスピードアップによる利益とそれによる交通事故死亡時の保険金と言うコストの話を挙げ、費用便益分析の示唆する。
また不快な体験に対する代償についてのソーンダイクの実験の話にも触れる。

2章の最期にベンサムの友人でベンサムのファンの父を持つジョン・スチュアート・ミルについて語る。

ミルは『自由論』で「人間は他人に危害を及ぼさない限り自分の望むいかなる行動をしようとも自由であるべきだ」と説く。だがミルは効用を超えた道徳的理想‐人格や人類の繁栄と言う理想ーを掲げた時点でベンサムの考え方を否定していることになるとサンデルは述べる。

感想
功利主義の考えを押しすすめた場所に身を置く時、普通の感覚を持つ人にはいごこちが悪く感じることがある。それは功利主義が人を語る時、「人が道徳的存在でもあることを無視して語るからではないだろうか?
人は本当に不思議存在だ。効用の最大化を望むと同時に個人の権利も尊重したいという欲望を持つのだから・・・
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