オスマン帝国外伝シーズン4あらすじ エピソード139の3 マヒデブラン対ミフリマーフ

「スルタンの座とはただの世界での争いのことなのだ」とスレイマンはお祭りの後、子供たちをバルコニーから見送り、部屋に入りながらとてつもないむなしさを感じたのだった。健康でないスレイマンに残された子供はセリムとミフリマーフだけだったが、彼らの争いは続いていたから。しばらくして少しよくなったスレイマンは市場に馬車で出かける。
杖を突きながらゆっくり歩いているとリンゴを売っている者に出会う。そしてリンゴを買う。「けいきはどうかな?」とたずねるスレイマン。
「イェニチェリは貧乏になり、生活が苦しい。借金もふえた。私たちにはとうちしゃはいないから。遠征にでかければいいのに、(そんなトップもいない)」
「それだけじゃ足りないとでもいうように酒場も禁止した」
「さらに勇敢な息子たちムスタファとバヤズィットを手にかけ、オスマン帝国を酒飲みの手に残した。」と市場の者がいうとお供のフェルハトが
「皇帝を侮辱していいのか」と言い返すが、「みんながいっていることだ。遠征はともかく礼拝にもたてないそうだ」と他の者も言う。
するとスレイマンは我慢ができなくなり男につかみかかり、「スレイマンがどれほどの戦いに勝利したかお前は知っているのか」と怖い顔して怒鳴る。

その様子を見ていたものがいた。故ムスタファの母で、スレイマンの妃であったマヒデブランとその侍女フィダンだった。
「スルタン・スレイマンよ、神は今日のような日もお示しになるということなのね、よくみて、これが世界の統治者の行く末よ、王冠も玉座も権力も何もない、残ったのは子供を殺した父の姿のみよ」

クタフヤでは弟バヤズィットの死際の様子をセリムは思い出して、その痛みをこらえるために酒を飲んでいた。彼は苦しみをお酒で紛らわす。
一方ヌールバーヌは息子ムラトの子をみもごったサフィイェを追い出そうと必死だが、「ムラトの愛を勝ち得た今それはかなり難しいことだ」と付き人にいわれる。
気を地下ヌールバーヌはセリムの元へ行き、酒を飲むのをやめるように忠告するが、彼は「なぜ皇帝であり父である彼がここへ私を送ったかわかるか?罰をあたえるためだ。ここはずっとバヤズィツトの宮殿だった。彼はこの扉から入ってきた。ここへ座った。そして彼の愛する子供たちも」と言ってうつむく。そうなのだ!ここはバヤズィツトが幸せに暮らしていた場所だった。すべての彼の子供はここクタフヤで生まれている。

するとヌールバーヌは「皇帝はあなたがバヤズィツトを殺したことは知らないわ。彼が逃げようとしたから殺したという知らせが皇帝にはとどいたはずよ。なぜ皇帝があなたにふくしゅうしようとするの」
「いや彼はごぞんじだ。皇帝は知っている、私の罪も、私の罰もすべてわかっている」
「おこったことは何もことはできない。あなたはしなけらばならないことをしただけよ。彼が死なければあなたがしぬところだったのよ。私たちは無益な戦いを行ったの?こんな風に窓際に座って時を過ごすためになの?どうなること望んでいたの」と彼女は言い出ていく。

イスタンブルでは故マトラークチュの描いた歴史書『スレイマンナーメ』が届く。スレイマンは本をめくりながら過去を思い出す。
するとヴァイオリンの音が聞こえる。音のするほうへ歩くスレイマンはイブラヒムを思い出す。二人でローマを征服する夢を語り合ったことを思い起こし、涙を流す。思えばその時がスレイマンが一番輝いていた時代だった。

ミフリマーフがスンビュルと庭を散歩していると2人の女性がやってくる。スンビュルが外へ出させようとすると、「まって」とミフリマーフが言う。(あれ簡単に宮殿の中の庭に入れるの?)
女性はマヒデブランだった。

「あなたも大変な人生絵を生きたわね。悲しいことを経験したのね。」マヒデブランが
というと

ミフリマーフ:「そうです。母を亡くしルステムを亡くしそれから弟たち・・・」

マヒデブラン:「誰もが知っているわ、あなたを一番悲しませたのはバヤズィットね。眼に入れていたくないほどかわいがってたもの」
ミフリマーフ:「その通りです。最も深い痛みだったです。」

「人は壊した心を、自分の心のように感じられるそうよ。あなたも無実の者を失ったわ。
今ならお互いに分かり合えるわ。」と言いとても暖かい表情でミフリマーフを見るマヒデブラン。彼女は続ける「この世に正義があったならと思うでしょう、ミフリマーフ。もしあったならば、スルタンの座はセリムの手には落ちなかったわ。」

ミフリマーフ:「このような運命だったのですわ」

マヒデブラン:「運命?」
マヒデブラン:「神は人間に知性を与えたわ。選択する権利を与えたわ。私たちに起きたすべての災難への説明が一つだけできるわ。ババ、スルタンスレイマンよ、私たちみんなが彼が選んだ道を歩かされたわ、そうでしょう?誰もが好きにならなかったセリム皇太子、彼が私に手紙を書いたそうよ、彼が玉座についた日に私に給付金を与えると、なんともばかげたことでしょう。父親の罪を子供が償っているのよ。」
マヒデブラン:「兄弟に慈悲をかけないものが私に慈悲をかけるだろうか?ともかく、彼はあの世に残忍な残酷な統治者としていくことを願っていないだけよかったわ。」
私は市場でスレイマンをみかけたわ。哀れだったわ。神はこのように罰をあたえるのよ。」
ミフリマーフは聞くに堪えられなくなり、「あなたが惨めなのよ、すぐに宮殿から出て行ってください。二度とこないでください。」といって去っていく。

残されたフィダンとマヒデブラン。フィダンは「ここはいるときまであなたの家でした。しかしながら今は門前払いになるのですね。」とつぶやく。

市場から宮殿に戻ったスレイマンは「準備せよ、遠征に出かけるぞ」と命じる。
こうしてヨーロッパ遠征の準備が始まった。

部下の一人が「皇帝の様態は非常に悪いので戦争に行けるような状態ではない、戦争も統治者も失う可能性があります。どんな必要があるのですか、彼が行くことに・・・」というと
「皇帝は自分の権力を示したいのだ。けれども健康がそれを許すだろうか」とソコルルは故輝。
医師が
「どうか遠征に行かないでください。宮殿から離れるなら二度と戻れないだろうと思います。」とスレイマンに言うが、彼は医師の言葉に耳をかさない。

みんなは最後の頼みの綱であるミフリマーフに頼むが、彼女はスレイマンの考えを変えることは難しいと思った。それでもミフリマーフはスレイマンのところへ行く。
するとスレイマンは「私の美しい娘よ、私はすべて民とこの国の益になると思うことのみをしてきた。この遠征もそうだ。」「パシャたちが先に行けばいかがでしょうか、あなたは後から参加すればよいではありませんか。」「それはできない、この遠征は違うのだ。これは私の最後の遠征になるだろう。」
ヒュッレム母は私にあなたを託しました。もしあなたをいかせたらあの世で彼女に何といえばいいのでしょう」とミフリマーフはいかないように頼む。
「ヒュッレムは私の気持ちがわかる。彼女は反対せず、私を支えただろう」と答える。以前ヒュッレムと死について話したことを思い出す。ヒュッレムは「あなたは生き続ける。死なない」というと「死なないものなどいない」とスレイマンが答える。
「もし今日あなたが亡くなったとしても、あなたの栄光を人々はたたえ続けるでしょう。それが死なないということです。あなたは永遠に生きるのです。」とヒュッレムが言っていたのだった。スレイマンの決意は固かった。
そして泣き悲しむミフリマーフに彼は「泣かないで送り出してくれ」とやさしく語りかけた。

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