オスマン帝国外伝シーズン3 49話 ハイライト メフメト皇子とエスメハン、ミフリマーフとマルコチョール

メフメト皇子がマルコチョールに剣のけいこをしてもらっている。
刀をあわせながら、メフメトは

「皇帝様が今度の遠征に私も参加してよいとおっしゃいました」

と嬉しそうに話しかけると、

「たいへんうれしいです、皇子様。戦争での経験は皇子にとっては非常に重要です」

と答えながら、少し本気で剣をまた交わす。

「あなたから教えていただくことがたくさんあります、マルコチョールよ。
戦いでのあなたの勇敢さをみんながはなしていますよ」

「誇張してるのですよ」

と謙遜するが、マルコチョールは本当に強かったようだ。それからメフメトに

「姿勢を正して、うでを高く」

と言うとメフメトがマルコチョールに向かっていくが、反対に首に剣を突きつけられてしまう。
マルコチョールは

「そら、もっと早くうごいてください」

と剣の指南を続けた。

マルコチョールを演じているブラックオズチヴィットさんの当時の剣さばきは、現在のそれとはくらべものにならない。

現在のブラックさんはほんとうに素晴らしい剣さばきをし、戦い方の立ち回りも迫力がある。と言うのも彼はつい先週まで創始者オスマンと言うドラマの主役を演じていた。
その役のために剣の使い方や立ち回りをもうけいこしたのだ。

そこへ向こうからミフリマーフとシャーの娘エスメハンがやってくる。
話しながら散歩していたようだ。
エスメハンは


「二人は皇子様たちが遠征に参加すると噂されていますわ。本当ですの?」
と聞き、ミフリマーフは

「ええそうよ初陣なの、どうして聞いたの?」

と尋ね返す。

「なんでもないわ、ただ 稽古しているのを毎日見ますから。とてもこうふんしているでしょうね」

とエスメハンが答えた。
付き人が

「皇女様たちのおな~り~」と

大声を上げ二人が来たことけいこをしているみんなに知らせた。
皆は練習の手を止め振り向いた。

するとエスメハンが少しはにかんだ様子で

「皇子様」
と声をかけた。
「ようこそ、」

とメフメトは言った。そしてミフリマーフの方を見て

「何かあったのか」と尋ねた。

「少し散歩をと、私が望みましたの、皇子様。ずっと部屋から出ていなかったものですから」

とエスメハンが言うと、うなずきながら

「良い考えだね。マルコチョールバーリベイを紹介しよう。聞いたことがあると思うが」

とさわやかにマルコチョールを紹介した。

「はい」

と言ってマルコチョールの方を向き

「ご機嫌いかがですか?おげんきでありますように」

とエスメハンが笑顔で言うのを、ミフリマーフは少し面白くない表情で聞いていた。
ミフリマーフの気持ちをよそに

「はい、おかげさまで、あなたの健康をお祈りします、皇女様」

とていねいに彼は答えた。

シーンが変わって エスメハンとメフメト皇子のツーショト。
エスメハンは

「もうしばらくサライに滞在しますの、皇子様。そのあとどこへ行くのかわかりませんわ。けれども母はサライの近くに住むと言っていました」

「そうか、それならもっとひんぱいにあえるな」

というと、

「はい、ここであなた方と共に過ごせるなんてとてもすてきですわ。コンヤではひとりぼっちでしたから。」

と言うと、涼しそうな優しい目をしてメフメトはで頷く

ミフリマーフとマルコチョールのツーショット
今度はマルコチョールがミフリマーフに

「時のたつのは早いものですね。皇子様たちは本当に大きくなられました」

と話しかけると、ミフリマーフは頷き、

「そうね。私も思い出せなかったわね。
私はあなたが去った日の朝のことをおぼえているわ。
別れの挨拶をしたわね」
と言いいながら、

「なぜ私はあなたとわかれてすまなければならないの?」

「心配しないでください。いつかま戻ってくるかもしれません。それは誰にもわかりません」

とミフリマーフは昔のことを思い出していた。

「粗相が犯したのでしたらお許しください」

とマルコチョールは優しく誤った。

どうやらマルコチョールは今回宮殿に来てミフリマーフに会った時に彼女のことがわからなかったようだ。

「いいえ、どうやって思い出すというの?」

と言いながらマルコチョールを見つめ、それから

「もう、そろそろいくわね」

と言って

「エスメハン、もうもどりましょう」

とメフメトと話しているエスメハンに声をかけた。

「まだきたばかりよ」

とエスメハンは少し不服のようだった。だがミフマーフは

「これくらいで十分よ、母が私をしんぱいするから」

と言ってちらっとメフメトを見た。


こうして二人の皇女は去っていった。

だがこの4人の出会いはこれからハレムに波乱をまきおこすのだった。

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