オスマン帝国外伝シーズン3 53話 ハイライト ハティジェのシャーに対する疑惑と怒り

ハティジェはハレムに急に現れた。アフィフェは驚いた。

するハティジェは冗談で

「どうしたの？アフィフェ。ハレムに入ることは禁止ですか？」

と尋ねた。

「いいえ、決して。

ですが、いらっしゃることを存じ上げませんでした。」

と何がおきたのか全く分からないという感じのアフィフェだった。 すると
ヒュッレムは部屋なのと率直に聞いた。

「連絡しましょうか」と言うと

「必要ないわ、子供たちを見て」

いってすぐにヒュッレムの部屋へ向かった。手紙の送り主はヒュッレムだったようだ。

ハティジェは手紙を見てマニサから帝都に戻ることをきめたのだった。 部屋ではヒュッレムは彼女を待っていたかのようだった。
ハティジェは手紙のことを尋ねると、事実を話しはじめた。

「少し冷静にお考え下さい。
イブラヒムパシャの死で最も益を得たのはだれでしょう？
イブラヒムパシャの亡き後誰が御前会議に参加するようになりましたか。
あなたがマニサに行くことを誰が援助しましたか。
そのあとですぐにサライに引っ越したのは誰ですか？ 」

とそこまで言うと、 ハティジェは

「あなたの目的は何？私をくるわせようしているの？」

とハティジェは もう嘘はやめてと思ったのだが、ヒュッレムは続けた。

「皇女様あなたが私のことをお信じにならないのはごもっともですわ。お許し下されば、事実を証明しますわ」

と言われてハティジェはまよう。それはそうだろう。 今実際にハティジェの家にシャーが住んでいることは事実だから。

スンビュル、ミフリマーフ、エスメハン（シャーの娘）も何事かと集まってきた。
そのあとエスメハンはひそひそとミフリマーフに話しかけた。
マルコチョールのことだった。
どうやらミフリマーフは手紙を出したらしい。

二人の話はこちらに置いといて、シャーはのんきにハマムにいた。
ハティジェはイブラヒムと過ごした思い出深い自分の家へ向かった。
部屋を見て茫然とするハティジェ。
部屋の様子が変わっていたのだ。レオが書いた絵がなくなっていた。

付き人のメルジャンがシャーに

「お知らせします」

と言うが無視して自分の部屋へ行った。

イブラヒムと愛を語らいまた喧嘩をした部屋でもあった。

そこは子供たちが生まれた部屋であり、子供を亡くした部屋でもあった。

部屋をながめると、床の上に箱があり、その中からハティジェは一通の手紙を見つけたのだ。
それは衝撃的なものだった。

そんな状態のハティジェにシャーが言った言葉もひどすぎる。

「ハティジェようこそ、良いことでしょうね、あなたの何の用事があるの？ここに」（ハティジェ　ホシュゲルディン、ハユルドゥル、　ネ　イシン　ヴァル　セニン　ブラダ？）

と言ったのだ。
これは普通に聞こえるかもしれないけれど、
自分の家に来た人にこういう言い方は少しひどすぎるんじゃないかなあと思う。

（私がトルコでこのフレーズを言われたときは、ほとんどんネガティヴな意味で言われたからそう思うのかも知れないけれど、私の場合は私が邪魔な時に言われることが多かった）

「私がここで何の用がある？　そういうことなの？ 」

とハティジェもこの言葉で気分をかなりを害したようだ。

「ここは私のサライよ。忘れたの？」

といかると、 シャーは落ち着いて

「どうしたの？」と繰り返す。

「イブラヒムの荷物をあなたの部屋にかくしているの？」

え？
ハティジェはなんだか変なことを言うけど、どういうことなのだろう？
シャーもこの変な質問に、

「あなたに送ろうと準備したのよ、なぜせめるの？」

と言った。 すると ハティジェは

「箱から手紙を見つけたのよ。イブラヒムへの手紙よ。イブラヒムへ書いたようだわ。あなたが書いたのね」

と言って手紙を読み上げた。
それはイブラヒムに会いたいという熱い思いをしたためたラヴレターだった。

「あなたはしんじたの？ 」

「何故しんじてはいけないの？これがすべてを証明する証拠かもしれないわ、そうでしょう ？」

「何を言ってるの？ハティジェ？

何を証明するというの？」

「何年もの間いつも私のお客様だったわね。うれしいときも悲しいときもいっしょだったわ。
そうよね、私がうらやましいともいったわ。けれども理由を何も言わなかったわね。

今わかったわ、彼もこのことを知っていたのよね」

と過去を思い出しながらシャーを責めるハティジェ。

「こんな醜い中傷をどうしてあなたは信じるの？ 」

とシャーは弁明した。 すると

「そうね、もしすべてが嘘で、中傷だとしましょう。

でも私の生活を手に入れたことも嘘なの？

私の家に私の姉妹が住んでいることも嘘なの！

あなたの夫ロルトゥフィパシャを御前会議に参加させたことも嘘なの！

あなたの目的は何？

を大宰相にすることなの！」

と彼女は痛いところをついた。 普通家の持ち主に何も聞かずにその家に住むなんてことはしないだろう。

ハティジェが疑いたがるのも当然だ。

そしたらなんと答えたと思う？

「直ちにサライにもどりなさい」

だって。 これまたひどい！ここはハティジェの家なのに・・・ ハティジェも

「誰の家から誰を追い出すというの？」

といった。

そこへメルジャンが現れた。シャーはハティジェをサライに連れていくように命じた。

するとハティジェは

「私ではないわ、あなたがサライにいくのよ。

1週間の期間をあげるわ。

それまでにあなたが宮殿に行くのよ、さもなければ私が強制的においだすわ」

と言った。

さてシャーはなんと答えただろう？

彼女が答える暇もなく、ハティジェは手紙を投げ捨て出ていった。

シャーは何も言えず怒りをあらわにして立っていた。

手紙は事実なのかわからないが、黙ってハティジェの家に住むことだけでもかなりハティジェの気持ちを傷つけたのは確かだろう。 それをまたヒュッレムから知るなんて本当にかわいそうだ。

これから二人はどうなっていくのだろう？