オスマン帝国外伝シーズン3 58話 ハイライト 感情を抑えられないほどの緊迫した精神状態

ファーリエが仕掛けたお香でヒュッレムは日に日にわるくなっていった。

ヒュッレムが横になっている。スンビュルがやってきて、

「皇帝につたえましょう」

と言う。スンビュルの目は心からヒュッレムを心配しいたわっているような眼だった。

だがヒュッレムは

「このような姿はみせられないわ。すこしやすめばじゅうぶんよ」

と言って拒否する。

女性はみなそうなのかわからないが ヒュッレムはうつくしくないすがたを好きな人にはみせたがらない。
以前ファトマとフィダンたちによって顔を焼かれたときもそうだった。

「そうおっしゃらないでください。 後で皇帝が知ったらどうなりますか」

「誰もいわなければわからないわ」

というとスンビュルが下を向く 。それでヒュッレムは理解した。

「さもなければ・・・これほど早くに・・・」

とヒュッレムも反対側に向きをむき、ためいきをつく。

ハレムでは昨夜から噂で沸騰していることを伝えると、立ち上がろうとするが本当に辛そうだ。かわいそうに。

それにしてもそれを平然と見ているファーリエもすごすぎる。自分がそのような状態にさせているのだから少しは心がゆらぐのではないだろうか、

そして服を準備するように命じ、みんなの前を歩こうとするが倒れてしまった。それを二階からシャーがみていた。

また立ち上がったヒュッレムだがふらふらしていた。部屋に戻ろうとすると向こうからハティジェがやってくる。

ヒュッレムは

「あなたは私に何をしたの? 」

と言いながら近づく。

するとハティジェは

「こんなのなんもないわ。地獄の火でやかれるのよ 」

と言う。これからもっとおそろしいことがおこるらしい。

だが次の瞬間思いもかけないことが起こった。

なんと、なんと、ヒュッレムが思いきりハティジェの頬を叩いた。

なんとも、まあ

ヒュッレムは薬のせいで感情を抑えることができなかったのだ。そのことはハティジェも知っていたはずなのになぜまた彼女を刺激したのだろう?

たぶんまさかたたくとは思わなかったに違いない。オスマン家の者に手を出すはずがないと皇家の者はみな思っていた。だから何でも好きなことが言えるのかもしれない。

「話しなさい、話しなさい」とヒュッレムの女を叩き続けてしまった。

気が付くと手に血が付いていた。

わあ、どうしようと思った時はハティジェの意識はなくなっていた。

さてハティジェはそうなってしまうのだろうか?

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