オスマン帝国外伝シーズン3 59話ハイライト ガブリエラとムスタファを心配するマヒデブラン
ガブリエラが悲しそうな顔でムスタファの元を訪れた。
彼女は
「皇子様 おじゃましてもうしわけありません。ですがお知らせしなければならないことがあります。
私の船を燃やしました。
船の中の商品も一緒にです。
大きな損害を受けました」
といガブリエラは言うと、
「誰がしたかしっているか?」
とムスタファは尋ねた。
「事故ですと言われましたが、私は信じていませんわ。荷物を下ろすのを続けていましたから。私はどうすればいいのですか?すべてが燃えて灰になってしまいました。」
「おちついて、こちらに座って」
とムスタファは言うところで、ヤフヤーが入ってきた。
ヤフヤーは
「申しわけありません。お一人だと思いました」
と言って出ていこうとすると、
「待て、ヤフヤー。ガブリエラさんの船が燃えたそうだ。または焼かれたそうだ。事の真相をすぐに確かめよ」
とムスタファは命じた。
一方マヒデブランは部屋で手紙を受け取っていた。
「ファーリエからよ」
と言って読み始めるとフィダンが
「ファーリエ様とはどなたですか」と尋ねた。
するとマヒデブランはディアナと答えた。そうかあ、フィダンはイスタンブルでディアナが何をしているのか知らなかった。名前を変えているのも知らなかった。
「かけがえのいないマヒデブラン様
長い間任務を遂行するために時を待っています。
けれどもシャー様はこのことを望んでおられません。
私の任務は終わりました。
もし可能なら、私をマニサの仕事に戻し、あなたのそばで忠誠をつくしながら生きていきたいと思います」
と書いてあった。ファーリエはハティジェのいいつけでヒュッレムに毒をもっているはずだからちゃんと任務は果たしていると思うのだが、どうやらシャーの元では働きづらそうだ。 今イスタンブルではシャーとハティジェがヒュッレム打倒に血眼になっている。
ムスタファとガブリエラはまだ話していた。 そしてムスタファはかわいそうに思って話しかけている様子だった。 どうやらガブリエラは身の上話を始めたようだ。
「海賊に襲われ夫だけでなく妹も亡くしました。彼女はとても小さかったですわ」と泣き始めた。
ムスタファは優しくハンカチを渡す。 そこへマヒデブランが入ってきた。 なんだか雰囲気が変だと気が付いたマヒデブランはガブリエラが帰ると、
「サライにしばしば訪ねてくるのはふさわしくありません。私に何の知らせもなく・・・」と言った。
マヒデブランは心配になった。女奴隷たちの間で噂になったら困るからだ。それだけでなくもしガブリエラと何かあったらヘレナの時と同じようにまた大きな問題にもなる。
するとムスタファは
「あなた方が連れてきたのではありませんか」
と反論した。 確かにそうだ。
やれやれ、ムスタファもほんとに大変だ。いつもマヒデブランが過保護すぎるくらい干渉してくくるから。でもマヒデブランにとっては皇子がすべてだから無理もないか・・・
ともかくマヒデブランの心配はおわりそうもない。