自分の子を産むか産まないか決断も許されない哀れなギョヴデたち オスマン帝国外伝シーズン３ 38話ハイライト

ミフリマーフはハマムにいた。そこにはメフメトのお気に入りヌルバハルもいた。

ミフリマーフはやさしく彼女に話しかける。ところがその途中で　ヌルバハルは倒れてしまう。

医者に診てもらうと、ヌルバハルが懐妊していたことがわかる。

ミフリマーフは医者に口をつぐむようにと命じる。

この当時サンジャクに赴任する前に皇子たちは子を持つことは禁止されていたらしい。だがその法が今までにも数々の悲劇をうみだしてきた。

だからミフリマーフは口止めしたのだ。


次のシーンではヒュッレムが目を大きくしてメフメトを叱っている。なんだろう？
子供が大きくなると親と意見が合わないことが多くなるものだ。

メフメトが「私はこどもではありません。もうすぐサンジャクに行くのですよ」「ベン　チョジュク　デイリム」が言うと、

ヒュッレムは「私が望まなければあなたはどこへもいけないわ」と怒鳴る。

そして静かな声で

「この世界があなたのように純粋無垢ならばどんなによいでしょう。でもそうではないのよ。

私に耳を貸してちょうだい、私のライオンよ。あなたにとって良いことしか何も望んでいないのよ。母の言うことを聞いてちょうだい」と言う。

そして急に大きいゆっくりとした声で

「これからは皇帝か私の許可なくどこへも行ってはなりません」と威嚇した。

彼女の頻拍した様子を見て、メフメトとは

「わかりました。出かけません」と答えた。

ほんとに素直な皇子だ。
これでヒュッレムもようやく安心したようだ。
メフメトには一難去ってまた一難、
そこにミフリマーフが入ってきた。
そして母が去ると
「知っているの？」と単刀直入に聞くミフリマーフ。

メフメトは知らなかった。

「お気に入りのヌルバハルが懐妊しているのよ。女医がそういったわ」

するとメフメトは慌てて

「母上には言ったのか」と聞き返す。

「いいえ」

こまったように立ち上がるメフメト。

「きまりではおなかの子を中絶し、その女性はハレムから追放になるわ。決断はあなたがして。彼女はドアの外で待っているわ」

とミフリマーフは続けた。
彼女はヌルバハルがハレムから追い出されないように、母にも皆にも誰にも言わなかったのだ。 ヌスバハルを助けようとしたのだ。

ヌルバハルが入ってくる。

ミフリマーフは

「あなたはハマムで倒れたわね。女医はあなたが妊娠しているといったわ。あなたは知っていたのね」と話しかけた。

彼女は気づいていたようだ。

メフメトとは動転していた。ミフリマーフに部屋に戻るように言い、二人きりになった。

「なぜ私に言わなかったのか」と言うと

「お許しください。ですが、恐ろしかったのです。子供とあなたを失うことを恐れたのです。中絶を許可しないでください。私を見捨てないでください、皇子様」

となきながらお願いする哀れなヌルバハルだった。

子供を授かり、その子を産むか産まないかの決断を迫られる母親ほど哀れで悲惨な者はいないだろう。

さらに最初から決断の権利もない母親だったら、どんなだろう？

彼女のつらさは私には予想もつかない・・・

彼女たちは幸せと権力への道も開かれてはいるが、このようにハレムの女性たちの負の側面もあった。