オスマン帝国外伝シーズン3 45話 ハティジェがイブラヒムの死を悼み自殺をしようとする

ハティジェはベイハン皇女の膝の上に頭を載せて横たわっていた。

「二人が同じく同じ運命だなんて」

とバイハンは話しかけながら、ハティジェの頭をやさしくなぜる。実はシーズン1でベイハンの夫も皇帝の命令によって死罪となった。
その当時の映像が映る。

ハティジェが

「あなたのいたみはわかるわ」
と言うと、ベイハンは

「あなたにはわからないわ、いつかあなたの夫の命を兄が奪った時に、わかるしょう」と言った。

シーンは現在に戻る。

「むずかしいのはわかるわ。でもがまんするしかないのよ。あなたはひとりではないもの。こどもたちがいるわ。彼らの運命はあなたの、てにかかっているのよ」

とベイハンは話しつづけた。
見ていられないほどつらそうなハティジェ、ほんとにかわいそうだ。

そこへギュルフェムが入ってくる。

「皇女様、フーリジハンとオスマンが来たがっていますが」

とつたえると、ハティジェは涙を拭き起き上がった。そして子供たちをだく。

すると
フーリジハンが

「お父さんはどこなの?何が彼におこったの?」

と尋ねると、みんなが涙ぐむ。そうだろう、この子供の素朴な質問に大人たちは涙するしかなかった。

ハティジェはなみだをこらえながら

「天国へいったのよ。彼は逝ってしまったわ」

と答えた。

シーンは変わって、ハティジェがベッドに一人横たわっていた。
イブラヒムのいないことにたえられないハティジェは起き上がりバルコニーの方へ静かに歩いて行った。

そこにイブラヒムの亡霊が見えた。
彼女は亡霊に向かって

「イブラヒムになぜさってしまったの、なぜ私をひとりぼっちしにしたの?」

ときくと、

「私はあなたをひとりぼっちにしていないよ。ベン セニ ブラクマドム
これからもひとりにすることはないよ ブラクマム
いつもあなたのそばにいるよ」

と言うとハティジェは微笑む。
そこで急にイブラヒムが消える。
ハティジェの顔からも笑みが消え、庭の方を見ながら、

「いとしいひとよ、あなたのいないわたしの人生はおわったのね、
私の全人生はあなたのなかにあるのよ、
あなたなしのじんせいなんて・・」

といいながらバルコニーにのぼる。

「バラの香りをあなたからかんじたわ。
あなたが呼んでいるのがきこえたわ。
あなたは私の心にささやきかけたわ。
『わたしのあいするひとよ、わたしの皇女様よ、私の愛よ、愛とは何かをしりたい。
2つではなく一つになることとだ』と。
私のいとしいひとよ、私はこの重いからだをつなぐ鎖から自由になりたいの、
貴方にもういちどあうことが私の唯一のぞみなの」

といいながら舞い降りようとしたところを誰かの手がハティジェをつかんだ。

それはシャーの手だった。

「ハティジェハティジェあなたは何をしているの!」

とシャーはハティジェを正気に戻らようと必死だった。
ハティジェはわれに返り、シャーは彼女に抱きついた。
ハティジェはちからのないこえで

「たえられなかったの」

ささやくと、

シャーは

「逝かないで、耐えるのよ、耐えてちょうだい、信じて私を、
貴方にこの悲しみを与えたヒュッレムに報いをうけさせるわ、私を信じて」

となぐさめると、ハティジェは

「私に約束して、」

と繰り返す。

「神に誓って、この宮殿に血と死をもたらしたヒュッレム、
彼女も血と死に満ちた道をとおっていくわよ」

と言い もう一度ハティジェを強く抱きしめた。
ハティジェはシャーの腕の中でうつろに空を見上げた。

こうして何とかハティジェは死から免れた。シャーのヒュッレムへの復讐の誓いが
ハティジェにもう一度生きる力をあたえたようだった。

人は愛とか恋とかと言う良い感情だけでなく時には怨念のような負の感情によっても
力を得ることがあるようだ。

(できればフーリジハンとオスマンへの愛の身を支えにしてハティジェにはこれからさき生きていってほしかったなあ・・)

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