スパイはつらいよ ムスタファ皇子の暗殺失敗 オスマン帝国外伝シーズン3 37話ハイライト

ディアナはスパイと間違えられて牢にいれられた。
彼女は本当のスパイを知っていた。
そのことをヤフヤーに言うと、
彼女は次の日ハレムから追放されることになった。

ディアナはフィダン女官長に彼女を処罰するように言うフィダンは

「お前のせいで彼女はおいだされることになったわ」

と言ってディアナの言うことを取り合わない。そして

「皇帝は彼女ではなくお前を明日の朝処刑するそうよ」

と言った。

そういえば最初からディアナをフィダンは快く思っていなかった。
今回もその思い込みがムスタファの命を危うくしたともいえる。

もしフィダンが冷静にものを判断し、ディアナの言う言葉や行動にも中立に意味を傾けていたならば、これから起こる騒動を未然に防げたかも知らない。人は初印象で判断してしまうことが多い。

こうして事件は起こった。
スパイにとってチャンスは今晩しかなかった。

スパイは行動を開始した。
だがディアナも行動を開始したのだった。

「水、水をちょうだい」と大声を出すと見張りの者がドアを開けた。

ディアナは天井にかくれていて、彼をすぐにやっつけた脱出に成功した。
それから女奴隷たちの眠る場所へ行く。

思った通りスパイはいなかった。

スパイはムスタファの寝室に入り、ブーツにかくしていたナイフを取り出し彼に近づく。そして彼に襲い掛った。

ムスタファはとっさによけた。
あれ?
でもどうやって寝室にこんなにスパイは簡単には入れたのだろうか

それはともかくムタファは彼女を簡単に取り押さえた。
どうやら事前にディアナが知らせていたようだ。

そして「誰がおくったのだ」と詰問した。
「話せ」と大声を上げる。
するとその時「皇子様大丈夫ですか」と言うディアナの声がした。

ヤフヤーは「彼女はあなたを助けるために牢からにげたそうです」

たぶんヤフヤーたちにディアナはスパイのと話したのだろう。
でも昼間ディアナを処刑すると言っていたのに、今度は何故信じたのだろうか?

スパイは牢に入れられた。そこへディアナが入って来た。

「はじめからあなたが反逆者だと知っていたわ」
「私は反逆者ではありません。」
ときっぱりスパイが言うと、ディアナはバシッと強打を炸裂させた。

ディアナは力が強そうだ。スパイは痛そうだ。

ディアナはスパイをつかみ、
「皇子を殺害しようとして、それを反逆と言わないなら何て言うの?」と怒ると、

「皇子は一人ではないわ、他にもいらっしゃるわ。そしてほかにおきさきたちもね」と悪びれず答えた。

「あなたはここにいて私もここにいるわ。私たちはただ命令に従うだけなのよ。

そこへヤフヤーがはいってくる。それから問い詰めた。

そしてムスタファに彼女が話したことを伝えると、
つまりヒュッレムスルタンのしわざといったのか
そうです。ですがもしかしたら罠かもしれません。あなたを皇帝様と対立させるための罠化も・・・」
というと、
「彼女がうそをいっているというのか、つまり・・」

「いいえ、すべて起こりうることを考えなければなりません。」
「どうすべきか?

「彼女の首をおとりください。事件をお忘れになるようお勧めします。一歩踏み出せばその方向は悪いほうへ向かうでしょう」

「そうかもしれない。しかし黙っていたことを公開するかもしれない。今までも沈黙すればするほど彼らはむかってくるからだ」

なるほどと言う顔をしてヤフヤーは

「皇子様、お命じください」

ここで後付けだがヤフヤーが正しかった。一歩先に足を進ませないほうが世よかった。ヤフヤーの言うように忘れたほうがよかった。
でもそんなことは今のムスタファたちにはわからない。

牢屋ではディアナとスパイが話していた。

「明日の朝あなたは処刑されるわ」とディアナが言う。

「私は命に従っただけよ。もしムスタファ皇子様を手にかけることができたとしても、私は生きてここから出られないことはわかっていたわ。」

「勇敢な女性なのは確かね」とディアナは彼女の覚悟をほめた。

「あなたはスパイに育てたられたの?」

「そうよ」と言う。

そしてトーンが変わって
「ディアナ」と彼女は呼んだ。
「私にはたくさんの金貨があるの。この仕事の報酬としてね」

「なぜそんなことを私に言うの?お金で私をかえるとでも思ったの?」

とディアナは厳しい表情になる。今のディアナはお金では動かない。

するとスパイは続けた。
「私には家族がいるの。母と妹よ。金貨を彼らに渡してくれますか?」
いいえと首を横に振るディアナ。
でも少しディアナは動揺していた。

スパイは話し続ける。
「洗濯場の箱の下に壊れた板があるの。その下よ」

とそこまで言うとマヒデブランが待っていたかのように入ってくる。
そして彼女を罵倒し、首に手をかけた。
それをディアナが止めに入った。

ディアナは彼女の願いを聞き届けるのだろうか?

このスパイの言うことには一理ある。
何故ならマヒデブラン側とヒュッレム側の双方ともやっていることはおんなじことなのだから。

立場や見方が違うだけで、同じ行動が反逆者になったり功労者になったりするのだから・・・

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