オスマン帝国外伝シーズン3（ｴﾋﾟｿｰﾄﾞ88から）予告編２ ヒュッレムの弱弱しい姿２

ミフリマーフは心配そうに
「おとうさま」と小さい声でいう。
そういえば皇帝の子供たちは時々私の皇帝さま（ヒュンキャールム）と呼び、時々はお父様（ババ）と呼ぶようだ。
感情が乱れ、心配とか喜びとか強いときにこのお父様と言う言葉を発する。

「どうした？」

「お母さまが良くないの、どうしたのかわからないの。病気になったの。よくないわ」

と言うとヒュッレムのところへスレイマンは駆け付ける。

ヒュッレムの横にはアフィーフェと新しい付き人がいた。（ナズルは死んでしまったから） アフィーフェは彼女に「皇太子たちの世話をするように。私がここにいあるから」と言い、つききりで面倒を見ていた。

そこへスレイマンが来て、ヒュッレムの腕の大きな湿疹を見て、

「これはどうしたことか」

と尋ねるとアフィーフェは

「女医が薬を用意しました」

「何のびょうきなのだ」

「女医はストレスと悲しみによってなったかもしれないと言っています。」

「なぜもっと前に知らせなかったのか？」と怒る。

とその大きな声で起きてしまったヒュッレムが
「スレイマン」と弱弱しく話しかける
(でもスレイマンにお願いがあります。どうかお願いですからから病気の方のそばでは大声を出さないでください)

「ヒュッレムここにいるよ」とやさしくなでようとすると、

「スレイマン　決して私に触らないで、これはうつるのよ」

と条件反射的に答える。そうなのだ、いつだってヒュッレムはスレイマンのことを思ってる。

スレイマンは

「すぐにヤフヤー医師を呼べ 」

と言うと
「わかりました」とアフィーフェは答える
ちなみに難病があると必ず呼ばれるこのヤフヤーはアフィーフェの息子で、小さいときスレイマンと一緒に育った方で、とても民衆から敬われている。今回もヒュッレムを助けることができるのだろうか
「ヒュッレム、何もなかったのになぜ急にこんなことに・・」 とスレイマンはやさしく言う。
「私も気になるわ。私に何をしたんでしょう 」
今にも死にそうなヒュッレムだが、それでも誰がなぜこんなことをしたかを考えるだけの元気があるらしい。