エブッスード・カーディーの名さばきをスレイマンは気に入る。 オスマン帝国外伝シーズン3 19話ハイライト

法官エブッスードの裁判が始まる。
当事者たちを中へと法官が言う。
皆はぞろぞろ中に入ってくる。
傍聴人たちもいた。

あっ！スレイマンだ。

頭に覆いしたスレイマンの姿もあった。

初めの訴訟は
ヴバクラヴァのトレーを盗んだ二人の子供たちについてだった。
起訴した者が言う。
「この二人の少年たちはバクラヴァの入ったトレーを盗みました。
友人たちと一緒に食べているときに捕まえました。
他の者への警告として二人の手を切ることを望みます」
「本当のことを言っているかこの男性は？」と法官は
易しくだが威厳のある声で聞く。
「法官様どうかお許しください。私たちは二度としません。
オーヴンから出たばかりでとてもおいしそうなにおいがしてきたのです。
少しほしいと頼んだのですが彼はくれませんでした」
「あなたも罪を認めますか？」
ともう一人の子供に尋ねる。
「お金がなかったのです、法官様。悪魔に従ってしまいました」
と言うと、ドアのところでスレイマンが息をのむ。

「二人とも罪を認めましたね。あなたも彼らを赦しこの訴えを取りやめなさい」というと、
「今日バクラヴァを盗んだものは将来何をするかわかりませんから」と取り下げようとしない。
「盗まれたもの何アクチェですか？」
「0アクチェです、法官様」
「盗みには手を切る罰があります。盗まれた物の価値が少なくても10デルへム銀貨出なければなりません。

つまり45アクチェですね」

「イマムマーリク様、イマムシャーフィ様、イマムハンバル様は3銀貨と申しております」
フームとうなずき言葉を続ける法官。
「このようによくごぞんじならば、言って御覧なさい。3銀貨は何アクチェですか？」
「13アクチェです、法官様」
「またもや10アクチェよりも多いですね。
「これほど少ない物のためにこの子供たちの手を切ることを望むなんて恥ずかしいと思わないのですか」
またもやスレイマンの顔が映し出される。
「法官様、私は・・」
と言うところで、法官は彼の言葉をさえぎり、出ていきなさい、二度と物がとられるような場所に出しておくな。
貧しい者たちの自我を覚めさせないようにすることじゃな」
書けと書記に命じる。
「(盗んだ）合計金額が(法の）定めるところより少ないので、軽い罰を与える。
子供たちの近親者がいるならば、彼らに10アクチェ支払わせるように」
訴訟はこのように終わった。

次の者と呼ばれて今度は夫婦が入ってくる。
「ゼリハ・ハートゥンは7年の間私の妻です。近所の人は彼女がこのものと不貞を働いているのをみたそうです」
「中傷です」と疑われた男は叫ぶ。

静粛にとその声を法官はさえぎる。

「さあお話しなさい。」

「昔からこの男を知っています。知り合いなんです。最初は信じませんでした。しかしみんなが噂しています。
私が外出するときはいつでもこの男が家に来ていたとのことです。二人とも石打の刑に処されるべきです」
「石打で処罰してください」
フームとうなずき
「証人はいるか？」と尋ねる。
「近所のアイシェ　ハートゥンがみたそうです。彼女は扉のところで待っています」男はと答える。
法官は入るように手で指図する。
「イシェハートゥンあなたは二人が不貞を働くところをみましたか？
彼女に会いに行きました。ドアをノックしました。ドアは開けられませんでした。
音が聞こえなかったのかなあと窓から見たところ、二人は・・・不貞を働いていました」と答えた、
「よろしい。お前のほかにみたものはいますか？」
「いいえ、私は一人でした。ですが長い間通りのみんなはこのことをうわさしていました。
則を超えたのは明らかなことです」
すると法官は頷ずく。今度は訴えられた男に向かって
「どうかね？何か言うことは？」と尋ねる。
「けっして違います、法官様。これは中傷です」と言いアイシェを見る。
次はゼリハハートゥンの番だ。
「決して、法官様。私を離縁するために、アイシェハートゥンと一緒になって中傷しているのです。
「ちゅうしょうというけれども、通りの皆があなたたちのことをはなしているようじゃが」
火のないところに煙はたたないというではないかな？」
「石打にしてください、この破廉恥宇な者たちを」
「石打にするためには4人の証人が必要です。さらに不貞はみんなの見えるところで明らかにしなければならない」
今まで、オスマン帝国では石打刑を執行したことはありません。
わかったことは、あなたは私にこの判決を下させ、歴史上にのせたいのですね」という。そして

「書け、書記官」と命じる。

判決は

「二人には100回棒たたきの刑を申し渡す。二回たたきは1アクチェであり、二人は50アクチェずつ支払うように」

そのあと彼らが出ていく。その時ドアのそばを見た法官はスレイマンに気づいた。
そして
「そこであなた様は快適ですか？」というと、スレイマンは法官に会釈した。