ローマ王と神聖ローマ皇帝って何が違うの? オスマン帝国外伝を語る会

この間カール1世とカルロス5世の話が出ましたが、ヨーロッパの中世は有名な人たちのタイトルがややこしいんです。
タイトル?
そうです、例えば、フリードリッヒのいとこのフェルディナントはオーストリア大公であり、そしてラヨシュ死後にハンガリー大公ボヘミア大公なります。それだけでないのです。ローマ王にもなり、カルロス5世死後には神聖ローマ帝国のローマ皇帝にもなっているんですよ

???
ややこしいっていうより、わけわかんない。ローマ王とローマ皇帝って同じじゃないの?
なぜ オーストリアの公がローマ王になるのかしら
ああそれはですね、ローマと言う名称がおそらくお二人をややこしくさせてしまっている原因だと思います。
そうだな、ローマと言えばイタリアっておもうからな
はい、でもここで言うローマ王は実はドイツ王のことなのですよ
え!ドイツ?
はい。
神聖ローマ帝国はイタリア(北部)だけでなくドイツ・オーストリアの地域も含まれた地域だったんだよな。
じゃあローマ王とローマ皇帝は同じなの?
そうとも言えますがそうとも言えません。
何よ!はっきりしてよ
まあまあ、気を静めてください。両方とも神聖ローマ帝国の王ですが、ヨーロッパではローマ法王(教皇)と言う権威者がおりまして、
ローマ法王?よくオスマン帝国の敵として外伝のドラマにも出てくる人ね。アルプオイケンが演じてる・・・
おそらく、その方でしょう。彼はカトリックのトップです。
その法王に認められたらローマ皇帝、そうでない場合はローマ王って呼ぶんだよな?
認める?
戴冠するかしないかのちがいだよ、
そうとも言えますが、そうとも言えません
あららまた始まった
セリム一世の時代にヨーロッパで力を持っていたマクシミリアン1世という方がいましてね。
ええ
その方がローマ王になったので、戴冠式にローマへ向かったんですが、ベネチアの人々に拒否されたので少し手前のイタリア北部のトレントでかってに帝位についてしまったのですよ。
自称なのね!
ええそうですが、ここが面白いところなのです。
ああ、そうだったな、きいたことがあるぞ、ベネチア共和国が阻止したのが実はうらめにでたんだよな
そうです、今までは曲がりなりにもローマ法王から冠を授からない限りは、皇帝になれませんでしたが、マクシミリアン1世のことが前例となって、これ以後戴冠式なしでも神聖ローマ皇帝を名乗れるようになったのです。
ワハハ、ここがれきしのおもしろいっところだよな。
???
てことは最初はローマ法王の許し(載冠)が必要で、その後はローマ王=神聖ローマ皇帝ってことなんだね
でもね、ローマ王ってやっぱりいったい何なのかしら?
あらら、やっぱわからなかったよね。
うん
そうですか・・・それではここで明菜さんがあまり興味がないと思われる選挙のお話をさせていただきますね。
せんきょ?おれきょうみあるぞ
はい、シンさん、ではローマ王にはどのようになれると思いますか?
ああそうか、選挙でなんだな
そうです、ローマ王は何と選挙でえらばれるんです。
とはいっても今の大統領や総理大臣みたいに誰でもがなれるわけじゃないだろ?
はいその通りです。ローマ王に立候補できる諸侯がいるんですよ
ああ!選帝侯!だな
はいそれです。
確か選帝侯はローマ王を選ぶ選挙権を持っているんだよな。候である皇帝に従う封建領主たち(宮中伯辺境伯方伯大司教等)が集まってえらぶわけだな。
それで選挙の話なんだね、でもすごいね、選挙で王を選ぶなんて、オスマン帝国の皇帝の世襲に比べるとかなり民主的だね。
はい、そうとも言えますしそうとも言えません。
・・・
はじまったのは1198年ですが、1356年に7人に法律で定められました。(それ以後も何人加えられましたが、)
7人が集まってローマ王を選ぶのね
それで、だれその7にんて?
マインツ大司教
トリーア大司教
ケルン大司教
ボヘミア王
ライン宮中伯
ザクセン公
ブランデンブルク辺境伯
です。
??? きいたことないわ・・・
そうともいえないってどういうこと?
それはですね、1438年以降、実質的にはハプスブルグ家が皇帝の座を独占していますので、選挙は名ばかりのものになって行ったようです。
そうなの!分かったわ!そうかその選挙で選ばれたのがローマ王で、マクシミリアン1世以降は神聖ローマ皇帝でもあるということね。それで神聖ローマ帝国の治めていた地域はローマだけでなくドイツ・オーストリアで、最初はなんいんかからえらばれていやけれど、時代が下るとハプスブルク家の世襲みたいになっていったということね、
その通りです。あきなさん
わあなんかはじめて歴史が面白く感じてきたわ、
ところでと言うことは、ドラマで出てくる敵たちはハプスブルグ家のひと?イサベラの婚約者もハプスブルク家?だよね、フェルディナントともカルロス5世もハプスブルグ家なのんだね?
婚約者のフリードリッヒは聞いたことありませんが、フェルディナントとカルロス5世は生粋のハプスブルグ家の方々です。
さあさあ話はそのくらいにして、雪も降っていることじゃし、あたたかいココアはいかがかな?
みんな:わあ!いただきま~~~す!
みんなは雪が深々と降る中あんねあんねのあったかいココアで見も心も温まりましたとさ
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