火のないところに煙立たぬ Ateş olmayan yerden duman çıkmaz トルコことわざも日本のそれとおんなじ?

火のないところに煙立たぬ 

これは スレイマンがヒュッレムにオスマン帝国外伝シーズン3の80話で言った言葉です。

意味は

”まったく根拠がなければうわさは立たない。うわさが立つからには、なんらかの根拠があるはずだということ。”(デジタル大辞泉)

 だそうです。

ことわざにはそれぞれの国や地域で独特の言い回しをする場合があります。意味は同じでも表現の仕方が独創的です。ところがこのことわざはトルコでも意味だけでなく表現もほぼ同じです。それでは紹介しましょう。

火のないところに煙立たぬのトルコ語は

Ateş olmayan yerden duman çıkmaz
Ateş 火
olmayan ol+ma+y+an ない(後の語を修飾する時同志の原形にヤンまたはアンをつける)
yerden yer+den 場所から
duman 煙(は)
çıkmaz 出ない çık+maz mazは否定の時につける

どうですか?火(アテシュ)も煙(ドゥマン)も全く同じです。 面白いですね。

今日はこのことわざに出ていたolmayanという単語に注目してみます。

この形はとても便利な形で、本来なら2つの文で表現しなければならないところを1文で言えちゃうという優れものです。

前置きはこのくらいにして 本題に入りましょう。基本の形は

動詞の語幹に(y)enまたは(y)anを付けます

アルマヤンの場合は ol+ma+y+an な感じに分けてみるとわかり居やすいです。

olmakは ある いる なる という動詞です。

それに否定の ma がついて olmamak    なります。

さらに それにanをつけると

olmaanとなります。でもトルコ語が母音が連続で続くことを嫌いますのでそれを避けるためにyの文字をはさみます。

それでようやくolmayanの出来上がりです。

意味の変化は

ol (mak)ある

olma(mak) ない

olmayan ない(次のくる名詞) この場合は yer(場所) なので ない場所 

となります

でもなぜenではなくてan選んだかふしぎですよね?そのわけは母音調和にあります。前の文字がaの時はanがつくと思ってくださいね。詳しい説明はオスマン語5を見てください。

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