ミフリマーフは結婚を承諾でマルコチョールの立場は・・オスマン帝国外伝シーズン3 80話ハイライト

馬の世話をしているマルコチョールにマトラークチュはリュステムのことを話していた。

「もうとっくにリュステムしらせがとどいているはずだろうよ」とマトラークチュが言うと、

「なにもできることはないよ」

とマルコチョールが答えた。マトラークチュは頷いて

「ヤーそうだな、皇女のプライドを傷つけたんだから、こうなるおのはあたりまえさ。お前のせいで彼女はこの結婚を承諾したんだよ。かわいそうに。自分から(自分の人生を)台無しにしてしまったな」

と言った。するとマルコチョールがたまりかねてふりむいた。そして

「ヒュッレムスルタンが望んだのだから、とめられないさ。いつかはそうなっただろう」と言った。

「そうだな、だがリュステムが過去にしたことはあきらかだぞ。もし権力が彼に渡ったら、誰も彼を止められないぞ。お前も私も帝都からおいだされるぞ」

というと

 「やつは何もできないさ!」とマルコチョールは声を荒げた。だがマルコチョールの思うようにはいかないだろう。だいたい世の中は権力が正義に勝つものだ。(どんな正義を携えながら権力の座についたものは、歴史上でも数少ないにちがいない)

「 私のことはいいから自分のことを考えろ、彼は皇女様があなたを好きなことを知ってているんだぞ、くるや否やお前を排除するだろうな。ミフリマーフ皇女の激怒も考えると、ことはよりむずかしいぞ」と忠告した。すると彼は少しえみをうかべながら

「私の人生で容易なときがあったかい 、ナスフエフェンディ」

と彼は言い返し、ひらりと馬に乗った。

「わかったよ、待てどこへ?」とマトラークチュはあわてていった。すると

「シルビアをまたせるわけにはいかないのだ」

と言って去った。

(マルコチョールは本当に自分の意のままに行動する人間だ。好きなものは好き嫌いなものは嫌いとはっきりしている。

時には皇女よりも自分の好きな人を選ぶ。時にはクリミアの王女との愛を成就させようと死刑になりそうになったり、またある時は明日をも知れぬ重病の女性と愛を貫き結婚までするという自由奔放ぶりだ。(彼は本当はバヤズィト2世とシリンハートンの娘アイヌシャフ・スルタンと結婚」)

うまにのって去っていくマルコチョールをバルコニーから見ていたものがいた。ミフリマーフだ。そこへメフメトが来た。どうやらミフリマーフが弟のメフメトをを訪ねたらしい。ミヒリマーフはとても悲しそうだったのでメフメトは

「どうしたんだ。誰があなたをこんなに悲しませたんだ」

と心配して尋ねた。するとミフリマーフは涙声で

「メフメト どうかわたしを助けて 。リュステムと結婚エいたくないの。したくないのよ・・・」と言った。

「自分で皇帝にはなしたんだろう?この結婚を承諾したといったそうだね」と訳が分からないといった様子でメフメトは聞いた。すると

「激怒したときにいってしまったのよ。準備できていないのよ、できないわ。どうか母に話して」とミフリマーフはたのむが、

「気でもくるったのか? もうこうひょうされたんだよ。やめられないよ。なぜそんな決定をしたんだ?誰に激怒して皇帝にはなしてしまったのだ?」と声を荒げた。

「私をたすけてくれないの?」とミフリマーフ。

「なぜもっと前に考えないんだ。それに皇帝の決定は石よりも固いのだよ。完璧な方法でなされるのだから。決してくつがえされないのだ」

というと

「わかったわ、何も聞かなかったことにして」といって中に入っていった。

残されたメフメトもなんと愚かなことをしたものだと思いながらも、ミフリマーフが悲しむのを憂いている表情をした。

メフメトはああいったが、ミフリマーフの気持ちもわかる気がする。激怒して決定したことは決して良い結果をもたらさない。後先考えずに行動するから恋というのだもの・・・メフメトみたいな正論を言われても困る・・・

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