スレイマンはムスタファの海賊退治を聞いて激怒する オスマン帝国外伝シーズン3 77話ハイライト

 マニサからフズルが戻った。彼はムスタファについて報告に来たのだ。 皇帝が

「マニサからどのような知らせがあるか?」と聞くと フズルは

「造船所についてあなたのご命令を彼に伝えました。ところが彼はとても驚きました。以前彼はあなたに造船所の改革についてあなたにお知らせしたとのことです」

「どんな情報だ? 」

「あなたが戦争中にあなたにこの件に関する手紙を送ったそうです。残念ながら、なぜかあなたの手元にその手紙が届かったようです。これがその手紙コピーです」

と渡した。それをよんだスレイマンは

「どういうことかマルコチョール!皇子の手紙が私に届かないとはなんということか!」

と怒りを表した。

「わかりません」

というと、手紙がどのように消えたかを調べるようにマルコチョールに命じた。 

ここはマニサ。ムスタファは大きくため息をついた。そこへヤフヤが入ってきて

「今頃はスズル総督がイスタンブルについたでしょう。1週間か10日の間には何か連絡が彼から来ることでしょう」と心配そうに言うと、

「心配そうな声だな。あなたは悪い知らせが届くと思っているのだな」 とムスタファは言った。

「我々は神の書かれた通りのこと(運命)を待っています。ですが状況は明らかです。あなたは船の出航を命じただけでなく、ご自身で海に出てい行きましたから。皇帝が黙認するわけがありません」

「いつか皇位につくことがあるなら、その日のために私は準備をしなければならない。父は祖先たちのように素晴らしい皇帝になりたいのだ。それは宮殿にとどまっていてはできないことだよ」

というと、ヤフヤーはうつむいた。 もちろん宮殿でにいては強い皇帝にはなれない。確かにそうだけれど、それは同時にとても危険なことだ。スレイマンの前でフズルは一生懸命ムスタファを弁護するように話を進め、大宰相ルトフィもハティジェの夫で宰相のヒュスレヴもそれを援護した。

ところがフズルが海賊を退治しにいったことを話すと スレイマンは

「なんたることだ、あなたは何故そんなことを許可したのだ?」

「私が到着したときはもうすでに皇子様は出かけた後でした。海賊の首を直ちに取り、ハサンエフェンディの息子を無事救出しました」

と報告すると エブッスードが

「ハサンエフェンデは尊敬すべきお方です。おそらく皇子様は彼に敬意を表すために・・」

まで言うとスレイマンは突如大声で 


「一度や二度ではない!皇子の目的はなんだ!なんということだ!皇子たるものがどうして海に出かけるのだ。自分の命をこのような危険に晒すとは! 」

と怒鳴った。

フズルはやはりと思いながら、息をのんだ。 こうなってはスレイマンをどうすることもできない。 でもスレイマンの気持ちもわかる。

ムスタファはこれまでにも良いことだけれども何度かスレイマンの許可なく、行動してしまったから。

ラマザンオウルの謀反の件や、造船所の件、そして今度は海賊討伐だ。

ムスタファは何故スレイマンが許可するのを待てないのだろうか?

それさえあれば彼は立派な時期皇帝になれるだろうに・・・

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