ミフリマーフの子アイシェがさらわれた。犯人は? オスマン帝国外伝シーズン3 84話ハイライト
ニギャールは波止場までやってきた、腕には赤ちゃんを抱いている。リュステムたちも必死で何かを探していた。
陸路は封鎖され、残るは港だけだった。兵士がそのことを伝えると
「あらゆる場所をくまなく探せ。聞き込みを知ろ、必ず目撃者がいるはずだ。」とリュステムは命じた。
その時マトラークチュが市場で店の者と会話しているのが見えた。そこでリュステムは
「ナスフ・エフェンディ」と呼びかけ、マトラークチュがあいさつをすると、リュステムは
「皇女がさらわれた! 私の娘ヒューマシャーをさらったのだ。
「なぜそんなことを?」
「それはお前が答えろ!マトラークチュ! 私を嫌っている者の一人がお前だ!そうだろ!」と言いがかりをつけた。
そのころにニギャールは小舟を持つ漁師に話しかけていた。
「すぐに、向こう岸に行かねばなりません。後生だから私をあちらへ連れてってください」と頼んだ。
「いやだめだ、しごとがあるから」 と断るが、ニギャールは何度も頼むと赤ん坊がむずがった。ニギャールは
「エスマヌル、私の娘、泣かないで」とあやしながら、また漁師に頼んだ。
「子供が病気なの。すぐに行かなければならないの。 夫が待っているの」と言われて、その善良な漁師はニギャールを信じかわいそうだと思って、息子に連れて行ってあげるように言った。
やさしい漁師だ。ニギャールはどうやらその赤ん坊を自分の娘と思い込んでいるようだ。娘は確か見つからなかったはずだが・・・
ところでリュステムとマトラークチュの話は続いていた。
「私は全く関係ない。どうやったらそんなことを思いつくというんだ」というがリュステムは怒りと不安でマトラークチュの言うことなど全く信じていないようだった。
だがマトラークチュは「まず知っていることは話さないと探せない」というようなことを冷静にいい返した。そこへマルコチョールがやってきた。そして
「とうとう誰が犯人かわかりました」と伝えた。すると
「誰だ?!自分の手で内臓をえぐり出してやる」
というとマルコチョールは
「ニギャールさんです」と答え、証拠のピアスを見せた。
「これを一人ですることは不可能だ。彼女は消えた。(行先を)誰も知らないのだ」
と困惑した様子でリュステムは言った。
すると、「私は知っている」とマトラークチュが言った。そして「このために戻ったのか・・・」独り言のようにつぶやいた。
「 数日前にあったのですが、様子が変でした。滞在する場所とお金を少し上げましたが、その後何の音沙汰もありませんでした」とニギャールを見たことを話した。リュステムは
「何故私にしらせなかったのだ? 」と怒った。
「どうして分かるんだ!こんなことをすると?! 哀れに思って助けただけだよ」
というとリュステムはマトラークチュに殴りかかろうとした。
それをマルコチョールが「
今はこんあことをしているばあいではありません」と止めに入った。
それからルコチョールはマトラークチュのほうを向いて
「ナスフエフェンディ、彼女はどこだ?」と聞いた。
それからマトラークチュの考えで、リュステムたちが波止場までやってきた。そしてニギャールの船を手配した男に問いただした。
「あなたがその女性を向こう岸にまでつれていったのか?」
ときくと
「神に誓って、彼女が誰だか知りませんでした。『アッラーのご承諾を得るためにお願いします』と言ったので私も神の報奨を得ようと彼女を手助けしたのです」
するとマトラークチュが
「子供の様子はどうだった?確かにみただろう?」と聞くと、彼は
「子供を抱いていました。泣いていましたが、彼女は泣き止ますことができないようでした」
とマルコチョールも心配そうにその男を見た。
「彼女は『私のエスマヌル』と呼んでましたよ。さがしている方ですね。そうでしょう??」
「エスマヌルか?彼女は様子が変だったといっただろう」
とマトラークチュはリュステムに言った。するとマルコチョールが
「どこへ彼女たちおいて来たのだ?」
と聞いた。(わあマルコチョールのターバンがすてき!)
「息子のハサンが送りました。向こうに置いてきたそうです。今頃到着しているでしょう」と答えた。
「もし子供に何かあったら、お前の命はないぞ!」とリュステムはその罪もない男に言うと、
「さあ時間がありません。あなたは私たちときなさい」とマルコチョールは冷静にリュステムとその男に探しに置こうと指示した。
それからみんなは、ニギャールを探すために向こう岸へ急いだ。