ルトフィとベネチア大使とマルコチョール オスマン帝国外伝シーズン3 76話ハイライト

 ルトフィパシャとマルコチョールが話していた。

マルコチョールはいつもと違うブルーを基調とした素敵な衣装を着ている。とても素敵だ。ルトフィも大宰相らしいいでたちだ。

「ヒュッレム様の手紙も行方不明だそうです」

とマルコチョールが言うとルトフィが

「メルジャンにきいいたか?」と尋ねた。 これらの手紙はメルジャンがシャーに渡し話シャーが破り捨てていたが、メルジャンはしらないといったようだ。 


「わかることは宮殿には虫が飛び回っているということですね」とマルコチョールが言うと、

「皇子様からの手紙が消えたのは重要なことだ。この黒幕は皇子の最大の敵だよ」

とルトフィは言った。今二人はムスタファから届いたはずの手紙が消えたことについて調査をしていた。 そこへベネチアの大使が来たという知らせが入った。トマソだ。

ルトフィはと通せと手で合図した。 大使は一人で普通に入ってきた。でもこれっておかしい?いつも外国人が謁見するときは二人の兵士に手をつかまれてはいってくるのだが、今回は違うようだ。(ずっと以前皇帝が刺されそうになったことがあったので、それからは、手を抑えられた形で入室していた)

大使は大宰相に就任したばかりのルトフィに祝いの言葉をいんぎんに述べ、贈り物を渡そうとした。それを見たルトフィは

「そうか、祝いの言葉が終わったのなら本題に入れ、私は忙しいのだ」

というと大使は

「大宰相様望まない戦争が起こりとても残念です。以前のように友好関係と通商条約を結びたいのですが」

と丁寧にいうと、

「聞いたかマルコチョールよ」と言いながら、彼の方をみた。

「和平を望んでいるようだ」というと

とマルコチョールは凛々しい顔で頷き、大使の方を向いて、

「十字軍の海軍と戦っている時、あなた方はどこにいたのですか?」

といたいところをついた。


「信頼していた船がプレヴェザの海に沈んだから目が覚めたようだな、眠っていた者たちが・・・」
と言いさらに、
「だが遅すぎたようだな」

とルトフィがいうと、

「ベネチア政府は和平のためにできることは何でもいたします。戦争の賠償金もです」という。ルトフィはわらった。大使はああよかったというようにほっとし、表情がゆるんだ。

「とても寛大だな。素晴らしい。コンタローニよ、よくきけ、条約成立のためにいくつかの条件がある。まず初め国庫にあるすべての金を持ってくるように、それからローマの門のカギをも望む。それからおそらく話し合いが始まるだろう。些細な条件だよ」

というと大使は「宰相様」と言って何か言おうとしたが、ルトフィは

「下がれ」といった。
ああこれではとても和平なんて無理だと思いながら大使はお辞儀しながら去っていった。

するとマルコチョールが微笑んだ。ルトフィも満足そうに笑みを浮かべた。

マルコチョールが外に出ると、大使が彼を呼び止めた。そしてマルコチョールに

「皇帝の近侍であるあなたを御招待したいのですが。あなたと良い関係を持つことは私たちにとってとても重要なことです。いらして下さればこの上なく幸せです」

と言ったところでルトフィが部屋から出てきた。ため彼は去った。

「何をのぞんでいるのだ? 」

とルトフィが聞くので

「自宅に招待したいとのことです」

とマルコチョールは答えた。

「わかったことは彼と皇帝の間を取り持ってほしいのでしょう」

と付け加えた。

「ならば行きなさい、彼らの問題が何か知ろうではないか」とルトフィはいった。

ルトフィの大宰相ぶりはいたについている、なんだかとても貫禄があって、前任のアヤスパシャよりも優れているように見えるが、彼はこれからどうやって失脚していくのだろうか?

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