オスマン帝国外伝シーズン4 あらすじ 80話 81話 E135前半 ~ヒュッレムの葬儀~

 80話

雪が降っている季節は冬だ。季節はすぎ春になる、だがスレイマンの心は冬だ。寒さも感じないほどスレイマンは悲しい。最愛の妻ヒュッレムを1588年4月に亡くしたからだった。

ヒュッレムがいなくなって一気に年老いたスンビュルの悲しみも留まることを知らない。

一時は敵対したギュルフェム妃も悲しむ。ファーリエも・・・

空っぽになったヒュッレムの部屋にミヒリマーフが一人寂しく座っているとギュルフェムがやってくる。
そしてミフリマーフに話しかける。

「神があなたに忍耐を与えますように。けれども忘れないでください、もう一つの命をあなたは宿していますよ。その子のために立ち続けなければなりません。その子があなたの支えてくれますわ」

と慰めると、

「このことを知った時、彼女はとても喜んでいたわ。かわいそうにもう孫の姿を見ることができないのね」

と答えるミフリマーフ。

バヤズィトは森の中をさまよい歩く。部屋に戻ると彼はヒュッレムに以前

「一番大切なのは生き残ることよ、時には無慈悲にならなければ・・
人は子供を選べないわ。
でももし神が私に選ぶチャンスくれたなら、またあなたのように勇敢な皇子をのぞんだことでしょう。
でも一方でとても怖いの。
この世は無慈悲な者の世界よ・・・」

と言われたことを思い出す。

一方セリムはヒュッレムに

「恐怖は怒りと悪を呼ぶものよ。時が来たら勇敢になりなさい。正しさは勇敢さからくるとあなたは知るでしょう。」

と言われたことを思い起こし涙を流す。
ヒュッレムの遺言はセリムに届いたのだろうか。

ロクマンアーも目に涙をためてため息をつく。

こうしていつもは会えば喧嘩する2人は悲しみの中で一つになる。
セリムもバヤジトもミフリマーフも悲しみによって一時だが結ばれた。

みんなが悲しむ中で、一人だけ

「私の時代が始まるわ」

とセリムの子の母のヌールバーヌーは希望に満ちていた。

ヒュッレムの入った棺が担ぎだされる。
みんなが最後の別れをする。
ミフリマーフはどうしても離れられないようすだった。

棺を止めて別れを惜しんでいるとギュルフェムに手を取られる。
今はギュルフェムは母親代わりのようだ。
棺は厳かに運び出される
その時

「この世一時的なものだ。この世には何も残らない」

とスレイマンは心の中で語る声が響いてくる。

棺を夫・スレイマン、次男・セリム、3男・バヤズィト、娘婿・リュステム達がたちが担いだ。
新しくできたばかりのスレイマニイェ・モスクに運ばれ、葬儀の礼拝が行われた。

そしてヒュッレムの遺言通りそのモスクの一角に埋葬された。

スレイマニイェ モスクはミーマルシナンが建造したものだ。
現在でもイスタンブルでその壮麗な姿を見ることができる。

スレイマンが初めて贈ったグリーンの指輪をヒュッレムは

「一緒に埋めてちょうだい」

とスンビュルに遺言した。

だがその指輪がなくなった。
取ったのはヌールバーヌーだ。
え!ありえないと思うが、なぜかヒュッレムのご遺体からヌールバーヌーの侍女ジャンフェダーが抜き取ったのだ。

この指輪はヒュッレムに注がれた愛の象徴だった。

それを手にすることがヒュッレムと同様の愛を勝ちえ、ハレムを支配できるとのだと侍女とヌルバーヌは思ったようだ。

スンビュルは捜索を始める。

スンビュルははっきりヌールバーヌーに

「あなたがとったのですね」

と面と向かって言うと、ヌールバーヌーは横柄にもスンビュルを逆に脅かす。

こうしてなんとか葬式が終わると、次に起こる心配は皇子たちの皇位争いが待っていた。
水面下でもうそれは動き出していた。

一方商人とセリムに酒をプレゼントしたユースフが会う。
二人は親密のようだ。
だが商人はリュステムとも親密になっていた。

どうやらユダヤの商人とこのユースフはセリムの味方らしい。
ということはリュステムが今バヤジトの側についているのだが、もしかしたらセリム側に寝返るのかもしれない。

皇子たちにはヒュッレムから鎧が贈られる。
手紙には

「私は死ぬことよりも、息子たちを失うことに恐怖を抱いていました。(この手紙を読むときには)私はもうあなた方のそばにはいません。
私が生きているときに交わしたあなた方との約束は、私が死んでも有効です。
私の名を思い、私の存在を感じたときはいつでも私はあなたたちと共にいます。
あなた方はヒュッレムスルタンの子供たちです。
二人の血の中に私の血が流れています。そしてスルタンスレイマンの血も・・・
これが最後の贈り物です。
あなた方に剣ではなく鎧を残します。
もしお互いに戦うならあなたがたをけっして許しませんよ。
鎧をお互いが争うためではなく、鎧で同じ敵に対して、守るために使うように。
あなた方の道は戦いではなく平和の道です」

と最後まで2人で戦わないようと願ってヒュッレムは死んでいった。

ミフリマーフは父スレイマンに会いに来る。そして心が空っぽになったスレイマンに

「母を失いましたが、あなたを失うわけにはいきません」

とスレイマンを勇気づける。
だがスレイマンは一向に元気になる様子もなく、テスビフを手にズィクルするばかりだ。
そして

「音を聞きたくない。付き人たちを言葉の離せない者にせよ」

と命じ、さらに禁欲を命じた。

セリムはバヤズィトを失脚させる方法をソコッルと話す。
ソコッルが難しそうな顔をすると

「ララ・ムスタファは私に忠誠を誓った。だがバヤズィトはそれを知らない」

と言う。ヒュッレムが亡くなった今、ララは完全にバヤズィトからセリムに寝返った。

バヤズィトは後ろ盾を2人も亡くした。

リュステムがまだ彼の側に残ったが、

「もしバヤズィトの形勢が悪いとわかれば私になびくだろう。彼は計算高い」

とセリムは言う。

ミフリマーフは

「宮殿に過ごすことにしたわ」

とリュステムにいうと、

「やめたほうがいい」

と止められる。そこへバヤジトが来る。彼はリュステムの様子がおかしいことに気づく。
アトマジャが

「今まではヒュッレム・スルタンのためにあなたの側でした。ですが状況が変われば人も変わります。」

と言うと

「今までは私に忠誠を誓っていた。今もそうであること思うが、もし裏切れば彼の命はあなたのものだ」

とバヤジトは命じる。
ヒュッレムがなくなって間もないのだが はやくも人々の心には変化が見られたのだった。

どうもセリムが優勢なようだ。
彼は怖がりで勇敢ではない。
だが逆にそれが人々を引き付けたのかもしれない。
独断では物事を決めず、部下の意見を尊重するという態度が・・・
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