オスマン帝国外伝シーズン3あらすじ 【68話】 立ち退き反対の女性がヒュッレムの説得に応じる E93

ヒュッレムはバヤズィト(バヤジト)を心配している。
宮殿のどこにもいないだ。
授業中に抜け出したらしいことが判明した。
それから仲の良い付き人ハサンもいなくなっていることから、2人は一緒に行動しているだろうと考えられた。

宮廷中を探させたが、やはりバヤズィトは見つからない。母ヒュッレムの不安は頂点に達する。

そんな時あの可愛いジハンギルが兄バヤズィトの居所を教えようとする。
だがヒュッレムは耳をなかなか貸さない。
ようやくジハンギルは大きい声をだし、ヒュッレムの注意を引くことができた。そして

「彼は遠征へ行ったのです」

と伝える。

バヤズィトは兵士としてもぐりこんだ。
ところがそこでバヤズィトがけんかをしてしまう。
偶然セリムが通りばれてしまう。

セリムが作戦会議場へバヤズトを連れて行くと、スレイマンの顔が厳しくなる。スレイマンは

「命令に従わない兵士は兵士として使えない」

と叱る。

「宮殿に戻るように、そして助けた者は罰を受けるように」

と付け加えた。ハサンは処刑された。
サライではヒュッレムが彼を待ち受けていた。

シャースルタンは計画を立てている。
その計画が成功すれば、ヒュッレムが今回ばかりは助からないだろうと彼女は確信している。かなり入念な計画のようだ。

そこへヒュッレムとミフリマーフが見舞いにやってくる。
その時ミフリマーフはエスメハンと話す機会ができた。
2人はこの出来事を表ざたにはしないことに決めた。
エスメハンはミフリマーフを恐れたようだ。

ジャーミーをつくるためにヒュッレムは立ち退かないという女性に会いに行く。 彼女は

「家には思い出がたくさんあるので離れられない」

と言う。

するとヒュッレムは自分の話を始める。
家族がタタール人に殺されたこと、奴隷として宮殿に売られたこと、明日もどうなるかわからない身の上で日々を過ごしたこと、家のない身寄りのない自分が、家に戻ることを強く願ったこと等々。

そして神が願いを聞きいれ、サライが自分の家になり、スレイマンの愛を得たことなどを続ける。

それから席を立ちあがって、女性のそばに座り、手を膝の上にのせる。

スルタンにはあり得ない親愛の情を示した態度だった。ヒュッレムにはこういう率直なところもある。

「ジャーミーを作る場所に学校も作って、かってのヒュッレムのような身寄りのないおなかをすかせている子供たちをその施設で面倒見られるようになることを心から望んでいます」

という。膝にのせた手に込められた誠意は女性に通じたらしく、

「これほど心から望んでいることを知っていたらここに来ていただくまでもなく、お渡したでしょう」

と言って土地の引き渡しを受け入れた。

わあヒュッレム!

もし心から出た言葉だったのなら誰もが涙なしでは聞くことができないだろう。
そしてもしこれがジャーミーをつくることで自分の名声を高めるために語られたのなら、演技がうまいと言うしかない。

たぶんヒュッレムの中では名声を欲する気持ちと、心から身寄りのない子供たちを助けたいと思う気持ちとが混在していたに違いない。

思えばヒュッレムは悲しい耐えがたい経験をした人でもあったのだ。
もしタタール人たちが攻撃さえしなければ、今頃レオとささやかながらも温かい家庭を築き、実父や実母に囲まれ幸せに暮らしていたことだろう。

戦争や略奪は権力者にはさらなる富を与えるが、多くの人を不幸にする悲しい出来事だとヒュッレムは熟知していた。

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