明菜とハナーは2人で仲良くお出かけだ。歩きながら話す二人。
ハナー

:シーズン1の14話でカスムパシャが罷免されるんだけどとてもびっくりしたわ。
明菜

:なぜ?
ハナー

:私はてっきりあやまるんだとおもったのよん?
明菜

:謝るって誰が誰になぜ?
ハナー

:スレイマンがマニサ時代の恩師カスム・パシャによ。
ハナー

:だって皇太后はスレイマンがベオグラードに遠征している間にヒュッレムをカスムパシャの息子に嫁がせようとしたの。でもその計画は思いもできない出来事でとん挫したわけよ。そこで11話では皇太后は病気を理由に自分のほうから結婚話を持ちかけたのに急にと嫁がせるのをやめると告げたわけ。
明菜

:カスム・パシャはいい人だからきっと信じたのよね。
ハナー

:そうそう、それから月日が流れ王子が生まれたというニュースを聞くのよ。
明菜

:王子が生まれるってことはめでたいことでしょ?なぜ罷免されなきゃならないの?
ハナー

:王子が生まれたことはめでたいことよ。でもその王子の母親はヒュッレムだったのよ。
明菜

:そうか、そうねえ。それで、カスムパシャは気落ちしてしまったでしょうね。
ハナー

:そうでしょ?一番気の毒なのはカスムパシャとそのむすこでしょ?
明菜

:ええそう思うわ。
ハナー

:でも現実は、いえドラマの中の現実はとても厳しいものだったんだよ。普通ならスレイマンはカスムパシャに事情を話してゆるしをこうはずでしょう?ところがなんとカスムパシャは謝れられる代わりに罷免されたってわけなの。
ハナー

:ああ、なんかとってもむなしいな。
明菜

:あらそうはいってもスレレイマンは一応皇帝なので、鶴の一声で何でもできる権限があるのだから仕方がないことだわ。
ハナー

:そうか・・皇帝かあ・・
とハナーは空を見つめる。何かを思い出している様子だった。
ハナー

:昔トルコの小学校の教科書で読んだことがあるんだけど、
明菜

:何を?
ハナー

:オスマン皇帝たちとその師たちのお話だよ。
明菜

:へえ。それで何だって?
ハナー

:皇帝は師に対して大変敬意のある態度で接し、間違いを指摘されたら素直に間違いを直そうとしたと言うお話だったわ。そこでは師が皇帝よりもえらいように書かれていたわ。その様子を見た皇帝の子供は自然と師を敬うようになった。めでたしめでたしという結末だったんだけれど・・・皇帝でも間違いを犯せば叱られるってことを目の前で見たわけよ。
明菜

:そうなのドラマとはだいぶ違うお話ね。
ハナー

:うん、きっと頭のどこかにこの話が残ってたんだわね。私はスレイマンがカスム・パシャにてっきり謝るものと頭から思っちゃったんだから。
明菜

:わあ先入観ってこわ~~~い。
ハナー

:そうか、これって刷り込みなんだね。そういう風な固定観念を教科書で植え付けられたんだね、きっと・・・
明菜

:そうはいってもカスム・パシャを罷免したスレイマンはかっこ悪いわね。師を敬い、謙虚な皇帝のほうが素敵だと思うわ。史実はどちらなのかしら?
明菜

:本当の皇帝はかっこ悪いのそれとも素敵なの?
明菜ちゃんは史実のスレイマン大帝が師を敬う人であることを願った。
雨が降り始めたので二人は話をやめて、雨の中を走っていった。