ヒュッレムはマヒデブランとイブラヒムに最後の別れを言う オスマン帝国外伝シーズン4(76話、77話)
ヒュッレムは死期が近づいてきて何人かの人と別れの挨拶をした。その一人が好敵手だったマヒデブラン皇帝妃だ。二人の別れのシーンはドラマではこんな感じだった。
ヒュッレムとマヒデブランの最期の別れのシーン
ユースフが外で花の手入れをしているとなんと今度はヒュッレムが現れた。
慌ててマヒデブランに伝えにいくユースフ。
ドアの向こうにヒュッレムがいるというとマヒデブランは驚く。
何年ぶりの再会だろう?
「ヒュッレム、また会ったわね。 」
「あなたをかなしませるためにきたのではないわ 」
「あなたは私をかなしませることができるとおもっているの? 」
そして
「あなたをかなしませるためにきたのではないわ 」
「あなたは私をかなしませることができるとおもっているの? 」
そして
「出て行って私たちを2人にして」
とフィダンにマヒデブランは言う。お辞儀をして出ていくフィダン。 立ち上がるマヒデブラン。
「子供を亡くしたつらさがわかるのは、私たち二人のほかに誰がいるというの? 」
「ムスタファの死の原因はあなただわ」
「ではメフメットの死の原因は誰なの?」
「子供を亡くしたつらさがわかるのは、私たち二人のほかに誰がいるというの? 」
「ムスタファの死の原因はあなただわ」
「ではメフメットの死の原因は誰なの?」
と言い返す。そしてそれから
「もう終わりにしましょう」
という。
「なぜここに来たの」とマヒデブランは尋ねる
「私はもうじきジハンギルとメフメットに会うのよ。
「私はもうじきジハンギルとメフメットに会うのよ。
芥子粒ほども私には資格がないわ、でも私のしたことを清算したいのよ。
そうしてから、あのよへいきたいの。」
「マヒデブラン、私はここにお互いの罪を許しあうためにきたの。
あなたをゆるすわ。
私の罪を神にゆだねてください。
あなたはどう?
私をを許してくれますか?」
というとマヒデブランは
というとマヒデブランは
「許すわ、ヒュッレム」
と言った!
それを聞くと安心したように頷き静かに出ていくヒュッレム・・・
(わあ、この二人が許しあうなんて!ありえないことだけれどよかったなあ)
「なぜ許したのですか」
(わあ、この二人が許しあうなんて!ありえないことだけれどよかったなあ)
「なぜ許したのですか」
とマヒデブランの付き人のフィダンが怒りを込めて尋ねる。
マヒデブランは
マヒデブランは
「敵に与える最も大きな罰は、その者を許すことです。
良心にさいなまさせることです」
と答えた。
こうしてみるとこの別れの軍配はマヒデブランに上がるだろう。
マヒデブランは変わったのだろうか?ムスタファ皇子が亡くなってからというものマヒデブランは質素、厳格な生活を続けてきた。ムスタファのために祈り、ムスタファの墓を参るという生活の中で彼女の髪は白くなっていった。
ブルサでは現在マヒデブラン妃とムスタファ皇子は同じ廟の中で眠っている。
それはムラディイェ複合施設の中になるのだが、その同じ複合施設内にはマヒデブランの姉妹の墓もあった。その墓には屋根があるが壁がない。姉妹の墓が境内の中にあることからマヒデブランは奴隷出身ではなかったという説もある。ドラマではマヒデブランヒュッレム対して陰謀を企てたことになっているが、生来のマヒデブランは敬虔深く息子を愛する女性だったようである。ドラマのこのシーンではそのマヒデブランの人と成りが上手に表現されていたように思う。
次にヒュッレム妃が別れを言ったのはこれまた好敵手だったイブラヒムだった。シーズン1でエスキサライに左遷されたヒュッレムをイブラヒムが連れもどさなかったら、今のヒュッレムはいなかったかもしれない。
ドラマでは「 イブラヒム・パシャの墓を訪れたヒュッレムは、下にイブラヒムの眠っているなにもない土を見て、
「墓石を立てよう」
という。そしてヒュッレムは、何もない墓に近づく。
「イブラヒム、
パルガ生まれのイブラヒム、
私の好敵手イブラヒム、つまりあなたは土にかえったのね。
私の声をきいているわね、
本当はあなたが生きているときにあなたの目を見て言いたかったの。
けれどできなかったわ。
私はあなたにおんをかんじてるのよ。
世界でも起こることのないだろうと思われるような人生を私は生きてきたわ。
私がこうして生きてこられたことへのあなたの恩恵は大きいわ。
あなたが私をえらんだよのね。あなたが皇帝に私をちかづけたのよ。
のちにあなたは後悔したかもしれないけれどこれが真実だわ。
実のところ私たちは火の周りを飛ぶ2匹の蛾のようだったわ。
火はスレイマンよ。
私はとどまったけれどあなたは近づきすぎたわ。近づきすぎて、自分を燃やしつくしてしまたのよ」
と言い、両手を広げイブラヒムのために祈る。そして「また会いましょう」と言って去っていく」
イブラヒムは確かに好敵手だった。
ヒュッレムの言うように彼なしに今のヒュッレムは出来上がらなかっただろう。
こうして死ぬ間際になって人々と和解しようとするヒュッレムだが、もう少し早く気が付き、許しあっていれば、多くの人の命が救われたかもしれない。
でも人は死ぬその時がこないとわからないこともたくさんある。近づいてくる死は、ほんとに大切なものだけをみつけるチャンスを与えてくれることのようにも感じる。
あなたにとってほんとうに大切なものは何ですか?
みなさんがそれぞれの大切なものを得ることができますように・・・・
おやすみなさい
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