バヤジトに看取られてフーリジハンは天国へ オスマン帝国外伝シーズン4 64話ハイライト
フーリジハンが意識不明だ。そしてヒュッレムがやってきた
「容態はどう?」
「おんなじだ。変わりない」
「とてもつかれたいるようね。部屋に戻って少し眠りなさい休みなさい」とヒュッレムは優しく語りかけたが、「だれががやったのだろう?なにかわたしにかくしていることがあるのですか?」と聞いた。
「バヤジト私たちはもう同じ道を歩ているのよ。あなたとあなたが愛する者たちを守ると誓ったわ。約束したわ。私がいきている間は二度とあなたがくるしくむことはないわ。そんなことはゆるさない」というとバヤジトは力なさげに頷いた。
その後もバヤジトはフーリジハンのそばを離れることはなかった。彼女の顔を見ながら初めて市場に一緒に行った時のことを思い出していた。
2人はヴァイオリンを買いに行ったのだったが、フーリジハンはその時すでにバヤジトに好意を持っていた。二人は初めての口づけをその時交わしたのだった。
これも今となっては甘い思いでだが、ふたりはイスタンブルの市場を散歩することができるのだろうか。(できれば元気になってまたあるきまわれればいいなあ)
あっ! フーリジハンがきがついたようだ。バヤジトは「フーリジハン」と名を呼ぶと、彼女はもう少し大きく目を開けた。よかった!意識が戻ったようだ。
「皇女様、私はここにいる、ここにいるよ」と声をさらにかけた。
フーリジハンは懸命に声を出そうとしたがなかなかできない様子だった。バヤジトは「誰がやったんだ。誰が犯人だ?」「フーリジハン私を置いていくな、どうかわたしを一人にしないでくれ、」と何度も懇願した。
だがフーリジハンの目は閉じられた。異変にきずいたバヤジトは手当てをするようにと叫んだ。
女医が瞼や息をしているかを調べた。そして「お悔やみ申し上げます、皇子様、彼女は天に召されました」といった。
バヤジトはフーリジハンを抱き上げ、聞くのも堪えられないつらい声で泣き叫んだ。フーリジハンはこうしてあの世へ旅立った。母ハティジェ皇女父イブラヒムパシャの元へ・・・