エディルネを訪れたヒュッレムを歓迎しないスレイマン オスマン帝国外伝シーズン4 70話はハイライト
エディルネについたヒュッレムはユダヤ人の商人について聞いた。
庭ではスレイマンとその商人が楽しそうに会話をしていた。それを見て嫌な気持ちになったヒュッレム。その時スレイマンはヒュッレムの存在に気づいた。
商人はヒュッレムに丁寧にあいさつをし、とても光栄だと伝えた。
するとスレイマンは「どうしたのだ、なぜ知らせもなくやってきたのだ?ミフリマーフになにかあったのか?」と聞くと、「おかげさまで、すこし良くなりました。ソコルルのおかげで。私はあなたが元気かどうか気になりました。けれども元気そうでよかったですわ。では失礼します。少し休みます。旅路をしてきたので・・・」と言って下がった。スレイマンはミフリマーフのことしか聞かなかった。そのことをヒュッレムは寂しく思った。
スレイマンはヒュッレムをもう必要なさそうだ。彼のヒュッレムへの思いは冷え切ってしまっていた。何故ならしばらくして部屋に戻ったスレイマンにフェルハトが「ヒュッレムスルタンにお会いになりたいですか」と聞いたとき「今は結構」とこたえたのだ。
確かこの間はヒュッレムを助けに町まで馬で彼は疾走したのだが、それをきっかけに二人は仲良くはならなかった。
ムスタファのことやジハンギルの死へのわだかま、そしてセリムとバヤジトへの対応に食い違いがあった。
フェルハトは一生懸命、スレイマンのためにこういった。
「皇帝様あなたを治癒し、あなたをよくする薬が目の前にあるのです。けれどもあなたはそれを拒否なさるのですね」と・・・
そうなのだ、スレイマンは今こそヒュッレムに心を開かなければならないときだ。今こそヒュッレムともに息子たちの将来のために協力しなければならない。だがスレイマンはそれを拒んだ。
部屋にいるヒュッレムを訪問する者があった。スレイマンではない。
先ほどの商人だ。彼女がヒュッレムに会いたいのとことだった。
ヒュッレムは許可し、美しいブルーの衣装を身にまとった商人が中に入ってきて、ヒュッレムのドレスの裾に口づけした。こうすることで、彼女はヒュッレムに最大の敬意を表した。
「皇帝妃様、あなたにお会いできてこのうえなく光栄です」
「皇帝のお相手をしてくださったそうですね。そう聞きました」とヒュッレムは言った。
「スレイマン皇帝は大変恵み深い方です」とスレイマンをほめちぎった後、今度はヒュッレムのことをほめた。
「長い間世界を支配してる皇帝の後ろになは、あなたがいらっしゃるのです。このように申しますでしょう。『世界を男たちが統治する。そして男たちを女たちが(支配する)・・』」と。
この商人が美しく話し上手なだけでなく、どんなに賢いかということ少し話しただけでヒュッレムにも分かった。とはいえ、この年になってもヒュッレムは女性がスレイマンの隣にいることをよく思ってはいない。心ではヒュッレムは彼女の存在を快く思ってはいなかった。どうしたスレイマンとヒュッレムの二人は元のように仲良くなれるのだろうか・・・・