カザンフェルに宦官になるよう選択を迫るヌールバーヌー オスマン帝国外伝シーズン4 67話ハイライト

 ヌールバーヌーはディルシャーに浴場で襲われた。もうすこしで息が絶えるところをカザンフェルに助けられた。

だがセリムは「カザンフェルが浴場にはいることは決してゆるされない」とヌールバーヌーに言った。

「彼は私の命を救ったのですよ。そのことが何の価値もないというのですか?」とヌヌールバーヌーが言うと、

「もち論ある。だから命だけは助けたではないか。だがサライからは追放されることになる」

と答えた。ヌールバーヌーはそうしないように懇願するが、

「これがきまりなのだ。もしこのことが知れ渡ればハレムで噂されることだろう。その時彼は死ぬことになるぞ」とセリムも断固として考えを変えなかった。

だがヌールバーヌーは「背後に誰かがいる彼らを喜ばせないようにしましょう」というとセリムは

「ずっとあなたとディルシャーの間の争いを知っているぞ」と言った。彼はディルシャーが単独で行ったことだと思っていた。

「それならファーリエを追放してくださいそうすれば安心できますから」とヌールバーヌーは頼んだ。

「そうすればヒュッレム母は喜ばぬぞ」というと

「忘れないで、ヒュッレム妃はバヤジト皇子を選んだのよ」と彼女が言うが、セリムはやはりえを変えなかった。

でもヌールバーヌーはあきらめなかった。そしてカザンフェルの元へ向かった。

そこでセリムと話したことをはなすと、カザンフェルはどうしても残りたいと頼んだ。

すると

ヌールバーヌーはカザンフェルを誘惑するように甘い言葉をささやいた。それからようやくカザンフェルが嫌な方法を語り始めた。

「方法があるわ、でいえないわ」というと、「どうかおっしゃて下さい」とカザンフェルは言った。

「もし私のそばにのこりたければ、去勢しなければならないわ」と言った。

なんとまあ! この突飛押しもない意見にカザンフェルは動揺した。

だがヌールバーヌーは「この方法だけしかないわ、サライに残れるのは」と続けた。

カザンフェルが何か言おうとするとそれを止めヌールバーヌーは

「今答えないで、よく考えて、あなたが忠臣であることはよく知っているわ。ただこのことだけは知っておいて、二人にはほかに道がないのよ」と・・・

しばらくしてヌールバーヌーはまた来た。そして決断を迫った。カザンフェルは無言だった。そこで彼女はあきらめて席を立ち去ろうとした。彼女の手をつかんでよびとめ、「あなたと別れることはできません。あなたのいない世界では生きられません」と答えた。

するとヌールバーヌーは「あなたは私のそばにいられるのよ、それも最も近いところに」

と言った。

カザンフェルは重大な決断をしたのだが、後にヌールバーヌーはカザンフェルのことをイヌ扱いすることもあるので彼女はカザンフェルを本当には大切には思っていなかったんだと思う。ただ自分のために使う忠実な駒の一つなのだ。

それなのに彼にこのような重大な選択を迫り、そして彼の人生を大きく変えてしまうなんて少しカザンフェルがかわいそうな気もする。でもカザンフェルは全くそんな風には思っていなかった。お慕いする皇子妃のそばにいられるだけで彼は幸せだったのだ。

(本当にこういう男性って存在するのかしら?)

ところで私はヌールバーヌーのような人が苦手だ。でも男性にとっては魅力的な女性なのかもしれない。

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