海からの贈物 リンドバーク夫人 引き潮の時こそ、視点を変えて、新しい世界を見出そう! 本感想
リンドバーク夫人は6章の「たこぶね」の中で
人間との感情や付き合いは永続的ではない。永続的のように見たいがためそう見えるのである。そして人は愛情や人間的な関係の満ち引きに対して自信がなく潮が引いたとき、二度と満ちてこないのではと不安になるそうだ。
人間的な関係の保証は過去を振り替えったり、未来を恐れたり期待することではなく、現在に生き現在の状態をそのまま受け入れることしかないのだそうだ。
なので、人間的な関係も島のようでなければならないといっている。ここでいう島はリンドバーク夫人にとっては、特別な意味の持つ特別な場所であり、私たちも島のように、課されたいろいろな条件と共に、今ここにある状態で、受け入れなければならなのだそうだ。
『島は海に囲まれ海にわりこまれて、潮が絶えず満ちてきたり、ひいていったりしている。
翼がある生命、潮の満ち引きまた断続的であることが我々に与えてくれる保証を信じなければならない』(引用)
でも断続的であることをマスターするのはむずかしく、引き潮になった時はどうすればいいか人はみな迷う。でも心配いらない。その時には『普通はしらずにいる別の世界が現れてくる』(引用)から。引き潮の間に 海底を覗くチャンスが生まれるのだそうだ。
断続的であるを隠したり無理に永続的だと思い込もうとしたりせず、それを恐れず、今の状態を受け入れ、そこに今まで見えなかった別の世界を見いだせれば、断続的であること豊かさの源泉にもなる。実は私たちには、いつでも、どんな状況でも、いろんな世界が開かれているのかもしれない。
引き潮の時こそ、視点を変えて、新しい世界を見出そう!