
最近寒かったり暑かったり、天候にいまいちついていけないこの頃だがみんなげんきかい?

ええ確かに朝晩は冷え込むわね

アンネアンネ特に風邪ひかないように注意してくださいね

ああありがとうよ、陽さん

ところで34話でヒュッレムの次男のセリムが生まれたのよ

そうかい

そうそうちょうどハティジェ王女の結婚式の真っ最中だったわね

そうなのかい?結婚式とお産が重なるのは、かなりまわりの者たちもたいへんじゃったろう。

でもヒュッレムは3人目だからかなり落ち着いていたわね
セリムって名前どこから来たの?

ああ、セリムはスレイマン大帝の御父上です。ヤヴズと異名をとる名皇帝ですよ。あのセリム1世です。

ヤヴズ?

トルコの男の人の名前によくそういう名があるな、そういえば

そうですね。意味は冷酷者とかって訳されますよ。ちなみにスレイマンは立法者っていう風に言われますね。カーヌーニー スレイマンって言い方きいたことありませんか?

あるある、歴史の教科書に出てたわね。カーヌーニーってフリガナがついてたわよ。

カーヌーン アラビア語で法律っていう意味の
القانونに由来するじゃよ。

ヤウズはトルコ人にとっては男らしい名前にきこえるみたいだな。

へえそうなんだあ

ところでセリム1世が生まれた時にマヒデブランから金をつけてもらったのよ。

そうじゃな今でもトルコでは出産祝いには1金貨半分とか1金貨をかわいいリボンをつけておくりものとしてわたすんじゃよ

結婚式にももっていくわよね?

そうじゃった。近しい人はもっと多くの金で造られたネックレスとか持っていくんじゃよ

ところでマヒデブランはムスタファの母でヒュッレムの息子のセリムと敵対関係にあるのではないですか?

そうじゃよ

でもドラマではちゃんと贈り物をしてたわ

内心はとっても辛かったと思うけれど・・・

そのおくりもののおかげなのですかね?

何が?

実は史実ではマヒデブランはムスタファの死後かなり困窮していたようです。

へえ

老後は特に大変そうだったらしいです。

そうなのかわいそうに・・・

でもこの小さかった赤ん坊のセリムは2世となり、マヒデブランに給付金を与えて助けていたそうなんですよ。

わあ、セリム!そうなんだあ・・・

ではマヒデブランは細々ながらも生きていくことができたのね

それに比べると今の人々はたいへんだよな。年金ももらえるかどうかも定かではないし国の借金が増えるばかりだし、老後の生活がかなり心配だよ。

シンさんまだ若いのにもうろうごのしんぱいしているの?

そうだよ、若いうちから考えないといけないよ。でも陽君、セリムは生まれた時マヒデブランに金をもらったことなんて覚えてはいないだろ?

そうですね、ただふと思ったんです。小さな良いことが年を取って大きくなって戻ってきたっていう風に考えると面白いなあって。

確かに面白いね。

少し何か良いことしておこうっと、そうすれば年を取っていいことがあるかもしれないから
というわけで陽さんの頭の中では意外といろいろな想像が展開されていたのでした。
1金貨が老後を助けると言う想像・・・