~なぜヒュッレムは権力を得ることができたの?~オスマン帝国外伝を語る会プチ会
「ハナーさん、君はかなりドラマにはまっていみたいだね。僕はドラマを観る人の気持ちがよくわからないよ」
「ええ、ドラマの登場人物はとても現実的で、現実の生活のほうがかなりドラマっぽいんよ。だからかな?ドラマに出てくる人たちの気持ちの方がよくわかるんよ」
「どらまっぽいげんじつ?そうなの?」
「そうなんよ、私の周りではどらまではおこりそうもないことが現実にはしょっちゅうおこるんよ」
「はあ~ ところでふとおもったんだけど、なぜその何とかっていう主人公は女性なのに権力をにぎれたのかなあ?日本では総理大臣に女性は選ばれたことないし、女帝もずっと昔はいたようだけど天皇も女性が鳴るのは難しそうだからね」
「そうかも、そういう面ではトルコのがひらけてる?みたいね」
「そういえばタンス・チルレル女史は1990年代に首相に選ばれているなあ」
「そね、彼女は日本が第二次世界大戦で敗戦した翌年の1946年にイスタンブルで生まれている。ボスポラス大学を卒業後アメリカに留学し博士号をとったんだよね。それからしばらくはボスポラス大学で経済学を教えてたようだけど・・・」
「ではえいごはなせる首相か・・」
「あなたよりもきっとよくはなせるとおもうよ」
「トルコは今、リラが暴落して現地では大変なことが起こっているようだけど、確かタンスさんの時代パンの値段が日に日にあがってったようなきがするが・・・」
「そうね。彼女の時代は今とトルコと同じく株と通貨が暴落してしまっていたよね。確か1993年に首相に選ばれたわね。政界へ入るきっかけはデミレル君の誘いだったわ」
「ところで君のはまっているドラマの主人公はどうなったんだい?」
「そうそう彼女の名はヒュッレムっていうのよ。実際の彼女はドラマほどは悪人ではないと思うわ。権力を得ると言っても奴隷として連れてこられた外国人が生き残るための方法の1つを忠実に実行しているようにも見えなくもないわね。もちろん彼女の性格が大きく影響しているかもしれないけど、もう少し大きな枠組みで考えてみるとちょっと違うりゆうもみえてくるのよ」
「そうかな?」
「スレイマン大帝の時代、あっスレイマンはヒュッレムの旦那さんよ。イスタンブルの都には4つの宮殿があったのよ。 宮殿はサライっていうの」
新宮殿
旧宮殿
ガラタ宮殿
イブラヒム・パシャ宮殿
「話は飛ぶんだけど長友さんって知ってる?」
「いいや」
知ってます。僕はバスケやサッカーを見るのが好きです。
「実は日本のサッカー選手でね。ガラタサライでプレーしてるのよ」
「えっ?とるこの?」
「そうそう今年1月にインテルから移籍したんだけどそれからずっとスーパーリーグの試合に連続出場したのよ。ガラタサライは見事リーグ優勝したわ。長友さんのアシストがさえてたのね、きっと・・・」
「おいおい 権力の話とサッカーのはなしに何の関係があるんだよ」
(シンさんは本題からそれるハナーにちょっと負の感情が湧き上がる)
「かんけいわるわよ。ガラタサライと4つの宮殿の1つガラタ宮殿が同名なのよ」
「なんだそういうことか」
「まあまあそうあせらないで」
「べつにあせってないけど?君がスパゲティーなだけだろ?」
(スパゲティってのは食べるスパゲティじゃない。彼が使う言葉はIT用語。スパゲティコードっていうコードの書き方があって、順序や構造がめちゃ入り組んで絡み合っているようなコードのことをさしている、ハナーの話がとりとめがなく絡まっているって言いたいだけ)
「新宮殿と旧宮殿はコンスタンチノープルを陥落させ、ヨーロッパの中世を終わりにした男、あのメフメット2世が造らせたらしいんだけど、メフメット2世の時代からスルタンはこの新宮殿に住みだしたわけ。もちろんそこで「御前会議」も開かれたりしていたわ。」
「御前会議って何?」
「ちょっと待ってそれは後で話すね。いまとにかく女性の権力についてはなすわ。重要なのはここからよ。後宮はハレムだけど、そのハレムに妃たちが住んでいたのよ。後宮のある旧宮殿にいたのね。」
「だから?」
ところがスレイマン大帝の時代に妃たちの住む後宮は旧宮殿ではなく新宮殿に移されたの。
「つまり?」
「つまり?て今答えたけど」「つまり、この物理的距離が縮まったことが、ヒュッレムが権力を握りやすくなった大きな原因の1つってことよ」
「な~んだ、そんなことか。それなら別にそのヒュームさんじゃなくても、どの女性でも政治に口出しできる距離にいたってことだよな。それはヒュームさんが権力を握る理由になはらないよね。」
「ヒュームじゃなくて ひゅっ! れ! む!」
「まあまあハナーさん」「僕の言いたいことはヒュッレムに限定せずに広く考えたほうがいいよってことだよ。女性が権力を握る可能性が後宮が新宮殿に移されたことによって増大したってことをハナーさんは言いたいんだよな?」
「そう。そうね。その通りだわ。別にヒュッレムでなくてもモリデブランでもギュルヘムでもいいのよね。」
「ということで君の話はおわりかい?」
「うん」
「やっぱ君の頭はすぱげてぃでいっぱいなんだなあ。ハハハ」
シュンとするハナーでした。おわり
引用 『オスマン帝国』鈴木薫著 p158
「・・・スルタンの後宮は新旧内にはなく旧宮殿内に置かれていた。しかしスレイマンの時代になって後宮もまた新宮殿に移された。そして旧宮殿は、前代以前のスルタンの後宮に属していた者たちの隠居所と化した。しかし、後宮が新宮殿に移されたことは、後宮がスルタンと国政に対し影響力を拡大するのを避けられないものとした。」
「ええ、ドラマの登場人物はとても現実的で、現実の生活のほうがかなりドラマっぽいんよ。だからかな?ドラマに出てくる人たちの気持ちの方がよくわかるんよ」
「どらまっぽいげんじつ?そうなの?」
「そうなんよ、私の周りではどらまではおこりそうもないことが現実にはしょっちゅうおこるんよ」
「はあ~ ところでふとおもったんだけど、なぜその何とかっていう主人公は女性なのに権力をにぎれたのかなあ?日本では総理大臣に女性は選ばれたことないし、女帝もずっと昔はいたようだけど天皇も女性が鳴るのは難しそうだからね」
「そうかも、そういう面ではトルコのがひらけてる?みたいね」
「そういえばタンス・チルレル女史は1990年代に首相に選ばれているなあ」
「そね、彼女は日本が第二次世界大戦で敗戦した翌年の1946年にイスタンブルで生まれている。ボスポラス大学を卒業後アメリカに留学し博士号をとったんだよね。それからしばらくはボスポラス大学で経済学を教えてたようだけど・・・」
「ではえいごはなせる首相か・・」
「あなたよりもきっとよくはなせるとおもうよ」
「トルコは今、リラが暴落して現地では大変なことが起こっているようだけど、確かタンスさんの時代パンの値段が日に日にあがってったようなきがするが・・・」
「そうね。彼女の時代は今とトルコと同じく株と通貨が暴落してしまっていたよね。確か1993年に首相に選ばれたわね。政界へ入るきっかけはデミレル君の誘いだったわ」
「ところで君のはまっているドラマの主人公はどうなったんだい?」
「そうそう彼女の名はヒュッレムっていうのよ。実際の彼女はドラマほどは悪人ではないと思うわ。権力を得ると言っても奴隷として連れてこられた外国人が生き残るための方法の1つを忠実に実行しているようにも見えなくもないわね。もちろん彼女の性格が大きく影響しているかもしれないけど、もう少し大きな枠組みで考えてみるとちょっと違うりゆうもみえてくるのよ」
「そうかな?」
「スレイマン大帝の時代、あっスレイマンはヒュッレムの旦那さんよ。イスタンブルの都には4つの宮殿があったのよ。 宮殿はサライっていうの」
新宮殿
旧宮殿
ガラタ宮殿
イブラヒム・パシャ宮殿
「話は飛ぶんだけど長友さんって知ってる?」
「いいや」
知ってます。僕はバスケやサッカーを見るのが好きです。
「実は日本のサッカー選手でね。ガラタサライでプレーしてるのよ」
「えっ?とるこの?」
「そうそう今年1月にインテルから移籍したんだけどそれからずっとスーパーリーグの試合に連続出場したのよ。ガラタサライは見事リーグ優勝したわ。長友さんのアシストがさえてたのね、きっと・・・」
「おいおい 権力の話とサッカーのはなしに何の関係があるんだよ」
(シンさんは本題からそれるハナーにちょっと負の感情が湧き上がる)
「かんけいわるわよ。ガラタサライと4つの宮殿の1つガラタ宮殿が同名なのよ」
「なんだそういうことか」
「まあまあそうあせらないで」
「べつにあせってないけど?君がスパゲティーなだけだろ?」
(スパゲティってのは食べるスパゲティじゃない。彼が使う言葉はIT用語。スパゲティコードっていうコードの書き方があって、順序や構造がめちゃ入り組んで絡み合っているようなコードのことをさしている、ハナーの話がとりとめがなく絡まっているって言いたいだけ)
「新宮殿と旧宮殿はコンスタンチノープルを陥落させ、ヨーロッパの中世を終わりにした男、あのメフメット2世が造らせたらしいんだけど、メフメット2世の時代からスルタンはこの新宮殿に住みだしたわけ。もちろんそこで「御前会議」も開かれたりしていたわ。」
「御前会議って何?」
「ちょっと待ってそれは後で話すね。いまとにかく女性の権力についてはなすわ。重要なのはここからよ。後宮はハレムだけど、そのハレムに妃たちが住んでいたのよ。後宮のある旧宮殿にいたのね。」
「だから?」
ところがスレイマン大帝の時代に妃たちの住む後宮は旧宮殿ではなく新宮殿に移されたの。
「つまり?」
「つまり?て今答えたけど」「つまり、この物理的距離が縮まったことが、ヒュッレムが権力を握りやすくなった大きな原因の1つってことよ」
「な~んだ、そんなことか。それなら別にそのヒュームさんじゃなくても、どの女性でも政治に口出しできる距離にいたってことだよな。それはヒュームさんが権力を握る理由になはらないよね。」
「ヒュームじゃなくて ひゅっ! れ! む!」
「まあまあハナーさん」「僕の言いたいことはヒュッレムに限定せずに広く考えたほうがいいよってことだよ。女性が権力を握る可能性が後宮が新宮殿に移されたことによって増大したってことをハナーさんは言いたいんだよな?」
「そう。そうね。その通りだわ。別にヒュッレムでなくてもモリデブランでもギュルヘムでもいいのよね。」
「ということで君の話はおわりかい?」
「うん」
「やっぱ君の頭はすぱげてぃでいっぱいなんだなあ。ハハハ」
シュンとするハナーでした。おわり
引用 『オスマン帝国』鈴木薫著 p158
「・・・スルタンの後宮は新旧内にはなく旧宮殿内に置かれていた。しかしスレイマンの時代になって後宮もまた新宮殿に移された。そして旧宮殿は、前代以前のスルタンの後宮に属していた者たちの隠居所と化した。しかし、後宮が新宮殿に移されたことは、後宮がスルタンと国政に対し影響力を拡大するのを避けられないものとした。」