涙なしでは見られないスンビュルとヒュッレムの会話 スンビュルは一瞬で絶望から希望へ・・・シーズン4 E113ハイライト
そして
「どうスンビュル？」（ナスル スンビュル？）と言って、彼の腕に触れいたわる。
「スルタンさま、あなたさまは初めて私に『どうですか』と尋ねましたね。もしかしたら私はしぬのですか？」
と言うと、ヒュッレムは微笑み、
「あなたなしでは、私の翼はこわれたままなの。あなたなしでは、ハレムで私は何者でものでもないわ。一日も早く元気になって」と言うと
スンビュルは、
「とてもむずかしいです。心の傷がたくさんあって、どんなくすりもききそうにありません、何も手立てが見つからないのです」
するとヒュッレムはとてもやさしく、
「今まであなたに元気ですか、と聞いたことがなかったわ。今では遅すぎますか？」
と言うとスンビュルは泣きながら、今まで自分に起こった出来事の数々を話しはじめた。
スンビュルはそんな人生をおくってきたのだろう？
こうして宦官の過去に耳を傾けるヒュッレムは素敵だ。
それは今までみたことのないヒュッレムの一面だった。
この表情はメルイェムさんでは見たことがない。
スンビュルは話し始める。
その昔かれにも子供時代があったのだ。黄金時代だ。
林の中で楽しく遊ぶ子供たち。黄色い葉もたくさんあった。秋なのかもしれない。
板の刀を振り回すターバン姿のスンビュル。
「ですが、そのすべてをわすれてしまいました。
母や父、兄弟たちが誰なのかも覚えいません。自分名前さえ忘れてしまいました」
そういうスンビュルの声の向こうでは 男たちがスンビュルにロクムを一つ渡す映像が流れる。
嬉しそうに頬張るスンビュル。だがそのロクム一つが悪夢のはじまりだった。
突然後ろから口をふさがれる。さらわれたのだ。
スンビュルは続ける。
「その時、私は子供であることも、子供時代も、男であることも、私の人生も盗まれてしまいました。
わあ、なんて悲しくつらい子供時代だったのだろう・・・
からは無理やり宦官にさせられた。スンビュルだけでなく多くの子供たちがみな同じ運命だった。
「そんな私が初めて恋をしました。別の人のために心が高鳴りました。胸がどきどきしました。
愛がなんなのかを知りました、
知ったのです」
その後ろでは彼が恋をし、最後に自ら恋人の命を奪った映像が流れていた。話を聞きくうちにヒュッレムもなみだをながしていた。
そして「傷の痛みから抜け出ししましょう。傷を治しましょう」とやさしく話しかける。
わあ、なんて素敵なシーン！
この時のヒュッレムとスンビュルが オスマン帝国外伝のBEST ONEのシーンだ！
といえるくらい二人ともとても感動する演技だ。
スンビュル役のセリム・バイラクタルさんは劇場で鍛え上げられた素晴らしい迫力のある演技をする方だが、そっれにしても泣かせる・・・
（この後もすごいいのよ。）
「よくなるわよ」と励ますヒュッレム。
だが「もう遅すぎます。無理です」と望みを失ったスンビュルには何を言ってもだめのようだった。彼は完全に生きる望みを失っていたのだ。
こんな時誰が何を言おうともどうにもなるものではない。
「私の話を聞かせたために、あなたまで悲しませてしまいましたね。
嗚呼、あなたに話さなければよかったです」と後悔するスンビュル。
この期に及んでまだヒュッレムが悲しむことに気を遣うことができるなんてスンビュルの忠誠心は半端じゃない。
だって恋人を自分に手で亡きものするように命じた人なんだっから、憎んで当然のはずだ。
そして「（あなたを悲しませた）罰をお与えください」彼がというと、ヒュッレムは
「あなたに罰は与えません。反対よ。今まであなたが仕えてきた報奨をもらうのよ」
どういうことなのかと言う顔をするスンビュルに、
ヒュッレムは「あなたは自由になるのよ。これからは自分の運命を自分で決めるのよ」
スンビュルはたただ一言
「スルターヌム」と言うのがせいいっぱいだった。
それほど驚いていたのだ。勿論うれしさもこみあげてきたがまだあまり実感がなかった。
それからほっとした顔になってヒュッレムは「さあ もう少し寝なさい」と言ってスンビュルをいたわりながら、立ち去る。
スンビュルも立ち上がって
「スルターヌム」とお辞儀する。
こんなことってあるだろうか？
ヒュッレムはスンビュルを自由人にしたのだ！
思えばヒュッレムがサライに初めて来たときから、さまざまな出来事をスンビュルはヒュッレムとともに経験した。
ある時は上司として、ある時は敵として、そしてある時は忠臣として・・・
https://www.youtube.com/watch?v=3gE_9U0WvxA&list=PLhs6M1ctjWI_BaeXhlO26nMTNM_L3_xYN&index=1
