オスマン帝国外伝シーズン4エピソード104から【マトラークチュと成長したバヤズィット】
あごひげが白くなったマトラークチュが市場を歩いていると、お店の主人たちがマトラークチュに現状の不満をぶちめける。「長い間遠征がないので、イェニチェリたちは金欠になってしまっています。すべてつけにするので、一銭も手元にもない状態なのです」
というともう一人が、「帳簿に書く場所すらないのですよ、信じないならご覧ください」と言う。
マトラークチュはその帳簿を押し返して、「なぜ私に見せるのですか大宰相につたえなさいよ」とマトラークチュは答える。確かになぜ彼にみんなは不平をいうのだろう?同m大宰相には直接言えないような状況らしい。だから人々は困っていた。
それからマトラークチュは市場を歩き続けるが、急に後ろを振り返り難しい顔になる。誰かにつけられていることを悟ったようだ。
それで足早に追っ手を撒こうとする。マトラークチュはその追手をまいたと思ったが、急にその人は後ろからナイフを首にしつけ、「金を出せ」と脅かした。
「誰だお前は」とマトラークチュが尋ねると、ふたたび「財布を出せご老人よ」と言いながら自分でポケットから財布を取る。そのあとで、ナスフエフェンディと声をかけた。その時顔が見えた
ナスフとはマトラークチュの本当の名で、マトラークチュと言うのは彼のあだ名だ。故イブラヒムがマトラークチュと初めて会ったこロ、マトラークチュはマトラークと言うゲームの名主として知られており、そのマトラークのゲームをスレイマンに披露するということで宮殿を訪れたのだ。そのため彼はスレイマンやイブラヒムからマトラークチュと呼ばれていた。
襲った人物が覆いを取ると、マトラークチュは「バヤズィット?」と声をかけた。どうも知り合いらしい。
その次に「皇子さま」と頭を下げる。あれ、この人は皇子バヤズィットみたいだ。
大きくなったなあバヤズィットは!
この大きくなったバヤズィットを演じているのは、昨年トルコで『7番房の奇跡』と言う映画を大ヒットさせたばかりのアラス・イーネムリさんだ。彼は 『ピット』と言うドラマのも主演として大活躍中。
バヤズィットは、「まだだだ力は強いな、マーシャッラー」といいながらふざけて取ったさいふをマトラークチュに返す。するとマトラークチュは慌てて「なしをなさっていたのですか。もし間違えてあなたに危害を及ぼしたらどうするつもりだったのですか」と言うと、「気にするな、殴り合いはあなたから教わったからだいじょうぶさ」と言って、両腕を広げ親密なあいさつを交わす。そうなのだ、マトラークチュはバヤズィットが好きだった。
二人は市場を歩きながら、なぜ自分が呼ばれたかをマトラークチュに聞く。「ムスタファ兄も呼ばれたのだから何か大事なことがあるのかもな」と言うと、「存じません」とバヤズィットに答える。
それからバヤズィットは父について訪ねる。すると彼は「健康です」とこたえる。
バヤズィットは
「サンジャクについて話したことがあるか?」と尋ねると「いいえ」いうしぐさをマトラークチュはする。次期皇帝の第1候補のサンジャクはマニサと決まっている。誰がマニサの知事になるかが今皇子たちにとっては重要な関心ごとなのだった。
他の皇太子たちも同時期に帝都に呼ばれた。マニサのサンジャクに就任するのは誰だろう?