ゼイネプは事故に遭い重傷だ。医者は手立ての施しようがないという。メレクがお見舞いにやってくる。 ゼイネプは落ち着いてメレクにこういう。 「Uzaklara gideceğim, başka bir ülkeye. 遠いところへ行きます。もう一つの国へ」 メレクは「Döneceksin ama değil mi? もどってくるんでしょうね?」 「Hayır, dönmeyeceğim いいえ戻らないわ」と答える。 「Beni bırakıyor musun? わたしをおいていくの?」とメレクが聞くと、 「あなたをおいていくわ」という。それを聞いたゼイネプの産みの母も育ての母もとても悲しくなる。 メレクは別れを惜しみながらさっていく。メレクはかわいそうだが、ゼイネプも正しい選択をしたかもしれない。なぜなら自分が健常者にならないことを知っているから、そしてそれをメレクに知られたくないから・・・ ♡ ゼイネプの手術から1年半が過ぎた。メレクは赤ん坊の世話をし、元気になって仕事に復帰したゼイネプの薬指には結婚指輪がはめられていた。 新聞記者アリはゼイネプと言う本を出版し、最初は妹のように感じていたドゥルと恋人同士になっていた。 がん治療の効果が出たギョニュルは元気になり、ゼイネプ義母の世話をしていた。ゼイネプ義母は以前孫のゼイネプに母親が父親を殺めたこと話し、ゼイネプを絶望させたが、今はそのゼイネプの世話になっていた。トルコでは昔からよく言われる言葉をゼイネプ義母は口にした。 「 老後には 最も悪口を行ったり嫌ったり許せなかった者に 世話をしてもらうことになる。そしてお互いは赦し合うことになる・・・」 どうやらあのゼイネプ義母はギョニュルを許したようだ。 ゼイネプは幸せそうに見えたがとても悲しかった。ゼイネプはメレクが死んだと思っていた。それでよく墓参りに行った。そしてゼイネプはメレクにお墓の前で謝る。 「私は来たわ。私がここに来ることを望むかわからないけれど私は来てしまいました。ここにあなたが横たわらせた罪が私にもあるわ。ごめんなさい、あなたのそばにいられなくて・・・」とざ悔やむのだった。 ところが ギョニュルはメレクが生きているのを知った。イスタンブルのほかの場所でメレクは確かに生きていた!そばには小さな弟もいた。 ゼイネプが...