創始者オスマン(クルルシュオスマン) エピソード30の2 父子の再会
父との再会
エルトゥールの元にアルスラーンは何気ない顔をしてあらわれた。妹のハザルに会いに来たというのだが・・・
昨日オスマンを罠にかけて襲った犯人はアルスラーンだった。
もともとオスマンがクズグンに狙われるようになったのも、彼が原因だった。
エルトゥールルが迎えに来るようにと嘘の情報を流しオスマンを殺そうとしたのだ。それにクズグンが失敗すると、今度はクズグンを折ってきたオスマンたちを、罠にかけて矢で殺そうとした。その矢でけがをしたオスマンはようやく邑に戻ってきた。何年もあってなかった父との再会に痛みをこらえながらも胸を躍らせていた。
だがそこにはアルスラーンがいたのだ。
アルスラーンは平気な顔をしてオスマンにあいさつをした。オスマンは怪訝そうな表情で挨拶を返した。
オスマンは、そのあとで父のテントに入っていった。久しぶりに会う父と子!
二人は抱き合った。
そして父エルトゥールルは何度もハムド オルスン!と神に感謝した。
ハムドはアラビア語由来の言葉で称賛、感謝のような意味があり、それにオルマック ある、なる、のような意味の動詞の~するようにといういみをあらわす スンをつけると{神に)感謝を、とか(神に)讃えあれとかいう意味になる。これに似た感謝を表す言葉にシュクルがある。
この言葉もエルトゥールルは抱き合っているときに盛んに使っていた。
こうして二人が無事に会えたことは奇跡に近いかもしれない。
昨日オスマンは死にかけたのだから・・・
こうして再会の後、オスマンと兄のギュンドゥズト父と3人で今回の出来事について話し合った。
オスマンはアルスラーンが犯人だというと、エルトゥールルも同意した様子で、警戒を怠らないようにと言った。
そこへまたアルスラーンがやってきて、雰囲気は凍り付いた。
その後アルスラーンはハザルと会った。ハザルは「今回のことは貴方の仕業ですね、おにいさん」と聞くと、
「復讐したのではない、分をわきまえさせようとしただけだ。」
と相変わらず傲慢な者のいいようだった。ボランとゴンジャ
とはいっても、邑では楽しいこともあった。実はボランがゴンジャに惚れているようなのだ。何とかゴンジャの気持ちを得ようとするボランはかわいい!
彼は普段はオスマンの良き友であり善き仲間だった。強いし、いままで何度もオスマンと共に勇敢に敵と戦ってきた。
歌もうまいボランが恋をしたのだ。相手はバラの親友で、エデバリ師の弟子でもある。バラが結婚したときからバラと一緒にここにいるのだ。
ゴンジャは乳をしぼっていた。だがなかなか絞れない。
そこへボランがやってきた。
話をしているうちにボランは乳しぼりをする羽目に・・・
ふつうは女の仕事 だそうで、ボランは恥ずかしそうにしていたが、でもゴンジャへの気持ちの方が強かった。
ゴンジャもまんざらではないようだ。(戦いやつらいことが多いけど、二人がむすばれるといいなあ)
(オスマンベイ)エルトゥールルの末息子 ブラック オズチヴィット
(デュンダル)オスマンの叔父、エルトールルの弟 ラギプ サヴァシュRagıp Savaş 1-
(ギュンドゥズ) オスマンの兄 エルトゥールルの長男 エムレ バサラクEmre Basalak
(バラ)エデバリ師の娘、オスマンの妻 オズゲ トレルÖzge Törer 1-
(ボラン)オスマンの忠臣 イ ート ウチャンYiğit Uçan
(ギョクトゥー) 元モンゴル軍兵士 後にオスマンの忠臣になるコヌルの弟。 ブラクチェリクBurak Çelik 10-
(ゴンジャ)エデバリ師を師事する バラの友 エメル デデEmel Dede
(エルトゥールルベイ) オスマンの父 タメル イート Tamer Yiğit 28-39
(ニコラ)イネギョル城のテクフル エルカンアヴジュErkan Avcı
(エフラトス)ニコラの部下 セチキンオズデミルSeçkin Özdemir
(鍛冶屋ダウド) 鍛冶屋オスマン支持者 アフメト イェニルメズAhmet Yenilmez
(クルマル アブダル)エデバリ師の弟子 エミン ギュルソイEmin Gürsoy 28-