インドドラマ「ポロス」とトルコドラマ「オスマン帝国外伝」、「創始者オスマン」の共通点ってある?
日本で教わる世界史では必ず出てくる話題だと思います。私たちは知らず知らずにヨーロッパ側の視点からの歴史的事実?を身に着けています。
そしてなんとなくアレクサンダー大王は偉大だとか、十字軍遠征の勇者たちとかいうイメージを持つようになります。
彼らは英雄だったみたいな感じが頭のどこかに残っていきます。
ネットが発達して最近でこそ、世界各地の現地から情報を得るのが簡単になり、彼ら側の視点で捉えられた情報にも接することができるようになりました。
例えばマケドニアの大王が遠征した国の一つにインドがありました。
インド側は征服される側ですし、アレクサンダー大王からみると敵国になるわけで、敵国の大将は悪者?みたいな感じにとらえられやすいですが、侵略される側からみれば、外敵から国を守る「国家的の英雄」でもあるのです。
例えば「ポロス」さんですが、彼について知ることができる史実はギリシャの文献によります。どちらかというと伝説の人で、実在した方ですがあまり多く彼についての資料が残っていないようです。これは「創始者オスマン」のオスマンとも共通しているところです。たまたまアレクサンダーが遠征して戦った戦いに参加していたということで記述されたわけです。それらからポロスさんは敵国のトップだったアレクサンダー大王からもポロスは勇者と認められたことがわかっていますが、ポロスさんのように内外共に勇者と認められた方は数少ないでしょう。
十字軍に関していえば、私が教わったころの記憶では、
十字軍を破るとよくない?
十字軍が勝つとよくやった!
みたいな印象が残る文脈で構成されている文書が多く出回っていました。ですので、
「十字軍に勝ってほしい、なぜセルジューク朝はエルサレムに行くのを邪魔するの!」
みたいな感じを持ったものです。
ですが、相手国の人々は十字軍が侵入したのを防いだ者たちを英雄として讃えていますよね。
それはちょっと考えれば当たり前のことなのですが、ヨーロッパ視点で描いた歴史書を学ぶ機会を持った人々はなかなかそんなふうに考えられないです。(私もその一人ですが・・・)
そういう意味でこの「ポロス」や「オスマン帝国外伝」や「創始者オスマン」というドラマはとても良い効果を私に与えてくれました。
いつも私が知らずに敵と思っていた人々にもそれぞれの歴史があり、民衆たちは、私たち世界史でまなぶ征服者たちがみな悪者の大将としてみなしている場合があるという点に気づかせてくれたところです。
インドやトルコだけでなくいろんな国々の英雄たちを知る機会がもっともっと増えるといいですね。そうすれば私のヨーロッパ側から植え付けられた固定観念も少しずつ緩和していくかもしれません。
ということで今日は現在BS日テレで放映中の「ポロス」や「オスマン帝国外伝」や「創始者オスマン」に登場する敵たちについてお話してみました。
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