ヒュッレムの軌跡シーズン4 次期皇帝について打診するヒュッレム3
2、ハティジェの罠で数年間監禁されて無事戻ったヒュッレム。その後何事もなく日々は過ぎていたが、ジハンギルの成人式(?)を理由に皇子たちが帝都に一斉に呼ばれたところからシーズン4は始まった。
だがその招集の目的はそれだけではなかった。次期皇帝候補の公表だった。
スレイマンはかなり憂鬱そうだ。心配事があるらしい。そこでヒュレムは優しく
「どうしたの。すこし前にムスタファと出会ったわ。何か良くないことがあったのかしら?」と語りかけた。
だがスレイマンは
「いや、私のライオンと楽し会話をしたよ。長い間こんなきもちのよいことはなかったなあ」
というとヒュッレムはあからさまに不服そうな表情をして、
「イエニチェリのお話を耳にしたのですが・・」と
いつものようにムスタファ皇子について懸念すべき点を彼女はささやいた。
(わあやだなあ。というか上手というか・・ヒュッレムはムスタファとスレイマンの間を引き離そうと必死だ)
スレイマンは「ムスタファは大きくなったよ。彼は私に力を与えてくれるよ」というと、ヒュッレムは自分の子供たちをスレイマンに思い出させた。
するとスレイマンは
「父親としては、彼らはみな素晴らしい。それだけでは皇帝にふさわしいとは言えない」
と言った。スレイマンはこの時ムスタファを次期皇帝にと考えていたようだ。
そこでスレイマンは
「あなたはどの皇子をふさわしいと思うか?」と尋ねた。
以外にもヒュッレムが望んだのはセリムだった。
セリムとムスタファと比べたら、答えは誰にもわかる。
セリムは皇帝の資質としてはムスタファに劣る。だがセリムの良いところは自分に対する傲慢さがないことだった。彼は凡庸で、自分を律する力もあまりないとも考えていた。そんなセリムをヒュレムは推薦したのだった。