
シーズン2の10話でイサベラがスレイマンを
バルバルBarbarと呼ぶシーンがあるんだけど?

バルバルって?

バルバルはトルコ語で野蛮人ってことなんだけどさあ、ベルベル人に使っていた言葉に由来するらしいよ。

へえ、
ベルベル人?

昔イサベラの故郷のイベリア半島に一時住んでいた人々だよ。彼は自分たちのことを
アマーズィーグっていうんだ。アマジク、アマジグともいわれるよ
、

それで?

ギリシャ人たちが彼らのことを分からない言葉を話す人と呼んだことから彼らは日本の教科書でもベルベル人で知られているんよ。

ギリシャ人には外国語がバルバルって聞こえるのね。

そうかもね。

ほかにもにたことばがあるな。バルバロイとかバルバロスとか、きいたことないかい?

ええ、あるわ。バルバロイは確か・・・

バルバロイ(Barbaroi)は、はじめ古代のギリシャ人たちが意味の分からない言葉を話す人、異邦人をさしていたんだよ。

ベルベルと同じじゃないの!

うんそうだね

ところでヘレナって聞いたことありますか?

トロイの木馬の主人公の?

そうです。トロイ戦争の原因になった美女のヘレナです。そのヘレナ(ヘレネー)なんですが、ヘレネーの子孫たちをヘレネスと呼ぶんですよ

へえ ヘレネス?ヘレナか・・・

ところでヘレネスの語源は偉大な詩人ホメロスまでさかのぼります。

ホメロス?

ヘシオドスかもと言う説もあるけどな

そうですか、彼らがパンヘレネスと言う言葉を使ったのですよね。

そうだったな。これがのちの前6世にヘレネスと簡略化して呼ばれるようになったのだよ

ヘレネス!へれねー!へれな!へれん! おもろー!

で、ヘレネスの意味は?

ああ!ギリシア民族をさすんだ。

ギリシア民族っていってもいろいろだよね?

ここでホメロスたちの言うギリシャ民族はまず
ギリシア語を話す人たちだ。

言語は民族を区別するときに重要な要素の1つになりますから 。

そうなのね。

そしてオリンピックの元になってる
オリンピア競技に参加する人たち。

ああオリンピック競技と言えば今度「いだてん」って大河ドラマが始まったわね

うんうん

おもしろそうじゃな、わしらがわかいころのはなしじゃからな

へえ、あんねあんねは東京オリンピック見たの?

「東洋の魔女」と言ってバレーが強かったような覚えがあるんじゃが、まあおろおぼえじゃな

では、いだてん見れば思い出すかも!

そうじゃな、みてみようかね

おいおい、いだてんじゃなくて
ヘレネスのはなしだろ

あっそうだったわ、

当時の競技には
同じ神々を信じる人々が参加してたんだ。

えっ?神々って? ギリシャ神話に出てくる人々のこと?

あっそうか、ヘレナって神話に出てくるよね

そうだよ、

でもそのヘレネスがなんなの?

そうですね、そこが大切なところですね。今までシンさんが話してくれた
ヘレネスはバルバロイの対義語として使われているのですよ。要は当時の
ギリシア人にとってヘレネス以外はみんなバルバロイだったんです。 狭義には今のトルコのトラキア地方の人やペルシアのひとをさすばあいもありますよね。

ここで奇妙なことが起こるんだ !

なになに?

最初はバルバロス達つまりバルバロイは中立的なことばだったんだよ。

中立的?

ですが、しらずしらずに、蔑視の意味が込められて使われるようになります。そして野蛮人をいみするようになったのですよ。

なぜべっしされるようになったのかしら?

ああそれはですね、トラキア地方の人々が長い間奴隷として虐げられていたからです。

トラキアに住む人がバルバロイ、彼らは奴隷、そして(ギリシャ人から見ると)野蛮な人っていう風に脳が認識していったんだな、きっと・・・

そうやって意味が変わっていくのね。もともとは中立的な言葉が否定的な意味を持つ言葉に変化する・・・

なんだかこわいわ。

???

確かに、トラキア人も人間よ、勝手に自分たちが奴隷として扱って、勝手に野蛮人と呼ぶなんてへんよね?

まあまあ、ところでバルバロス(barbaros)と言えば、バルバロス・ハイレッディーン海軍総督というゆうめいじんがいますよね 。

そういえばシーズン3で出てくる海軍総督もバルバロスって呼ばれていたけど、彼のこと?

そうかもしれませんね。

オスマン時代 オスマン語にもバルバロスと言う言葉があったのね。

へえ

それってギリシア人が使っていたバルバロイからきてるの?

たぶんな、 ベルベル語から入ってきたときいたことになってるが、意味はおんなじ野蛮人だよ。

野蛮人と言えば、ローマ人が北方の人々をバルバロイて呼んでいたって教科書で見たことがあるよ。

そうだな、古代ローマ人たちはゲルマン民族をそう呼んでいたよ。

ゲルマン民族って?

すごくいろんな人がいますね。ドイツ、イギリス、オランダ、北欧3国、アイスランド等々

わけわかんなくなっちゃったわ

大体ヨーロッパの北半分に住む人々だよ

そうなのね。

当時(古代ローマの時代)そこの地域は未開の地だったんだよ

へえヨーロッパが! なんだかいたるところにバルバロイがいるみたいだわ。

そうそう、そこらじゅうバルバル だらけ。

そうならば
イサベラがスレイマンをバルバルとなぜ呼んだのもうなずけるわ。

そういえば時々ローマ法王やフレデリック、ラヨシュも使っていたね。

バルバルにバルバロイ・・・言葉は使う国や時代によって指す人が若干違うことが
ありますから。

そうだな、バルバロイと呼ばれていたドイツたちが、オスマン人たちをバルバロイとよんでいるだからな、ハハハ

そういえばおばあさんから「ヨーロッパのお母さんたちが子供たちを寝かすとき、『オスマントルコ人たちがやってくるから早くねなさい』と言ってねかしつけていた」と聞いたことがあるんじゃが・・・

そうですか、当時スペインのイサベラだけでなく、ヨーロッパの人々はトルコ人を野蛮と見ただけでなく、怖れてもいたんですね。

みんなのどかわかないかい?

はい、少し話過ぎましたね。

お茶はまだかいハナー?

エヴェト アンネアンネ、ヘメンゲテリヨルム(はいおばあちゃん、すぐもってくるわ)
みんなはお茶でのどを潤しました。
そして明菜はバルバル?バルバロイ?バルバロス?ヘレナ?ヘレネス?トロイ?と頭に?マークだらけを浮かべながら家への坂道を歩いてかえりましたとさ。
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