シーズン2の7話の2人イブラヒムの話、一人は壊し一人は建てた~オスマン国外伝を語るプチ会~

アキナとハナーはオスマン帝国外伝シーズン2の7話にでてくる詩人の言った言葉について話しています。
イブラヒムを揶揄する詩人が出てくるけど、よくわからないわ。
それはね、昔PUT(偶像)を壊した有名な人がいたんだよ。当時オスマン帝国の民衆が信じていた教えの中に出てくる預言者の一人がイブラーヒームっていうんだ。
へえイブラヒムじゃなくてイブラーヒーム?
アラビア語の音をそのまま記述するとこうなるみたいだけど、おんなじひとのことだよ。そうなんよ、大宰相も改宗した時名前がイブラヒムとつけられたのよね。日本語ではアブラハムともいわれるよ。
え?アブラハム?きいたことあるわ・・・創世記に出てくる方よね?
そうだと思う。
それでその預言者イブラーヒームが像を壊したっていう詩はどういうことなの?
それはね、預言者イブラーヒームはトルコで生まれた方なんだ。
へえそうなんだ、知らなかったわ。
それで、すごく昔トルコのシャンルウルファにネムルートという王がいたんだけどさあ。
うん
このネムルート王はナルシストで自分は神だと言い出し、自分の銅像を作らせたんだよ。けど、預言者イブラヒムはネムルート王の命令に異を唱えるんだよ。すると王は彼を罰し死刑にすると命じたんだ。
こわ
そうだね怖いね。それにも負けず、イブラーヒームは神殿に行って、斧で銅像を壊したんだっていう話があるんだよ。
まあ、壊すなんて・・・
明菜ちゃんはつくるの好きで壊すの好きじゃないものね。
うん
イブラーヒームがが信じている教えでは、そしてオスマン帝国の人々が信じていた教えでは偶像はいけないってことになっているんだね。
へえ
話はまだ続きがあって、ネムルート王はいうことを聞かないイブラーヒームを火にくべようとしたんだよ。
わあ、やば。
イブラーヒムは炎に焼かれたんだけど、彼は守られるんだよ。死ななかった。それは
唯一の神が「炎よ、イブラヒムのために涼しく、心地よいものとなれ」と命じて、彼は助かった。炎は水に、たきぎは魚に変わったというんだよ。
おもしろいわね
シャンルウルファにバルクルギョル(魚の湖)があるんだけど、それがこのお話の場所だよ。このために有名になったんだ。湖のそばにイブラーヒームが生まれたと言う洞窟があるしね。
ではみんながよく集まるのね。
うんうん。こういうわけで、オスマン帝国の民衆も銅像を好まなかったんだね。もちろん民衆だけでなく、ハティジェや皇太后や妃たちもね。みんなすごい眼でイブライムの庭に建てられた銅像をみているでしょ?
そういえば、なんかみんな銅像を見る時のようすがへんだわ。
というわけで、預言者イブラーヒームがこわしたけれど、もう一人のイブラヒムは建てたわけだよね。
それで
2人のイブラーヒム
一人はこわし、一人は建てた。
とイブラヒムを詩人のフィガーニが揶揄したわけなのよ。
わかったわ!ありがとう。

新登場人物
アルミン、メレキ(イサベラの付き人トルコ語を教える人)、
酒場の女性2人、フィガーニ(詩人)、民衆(イブラヒムの彫像の興味を持つ
おなじみの登場人物
スレイマン、イブラヒム、マトラークチュ、マルコチョール
イサベラ王女、ヒュッレム妃、マヒデブラン妃、ギュルフェム妃、ヴァーリデ后、ハティジェ
ムスタファ王子、メフメット王子
ヤークブ、
ギュルアー、ニギャール、ダイェ、スュンビュル、ニュルフェル、ギュルシャー、

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