マルコチョールが小姓頭に

マルコチョールがスレイマンの部屋に通されるスレイマンは

「いらっしゃい」

と声をかけるとマルコチョールは皇帝様と答える。

イブラヒムにスレイマンは

「カール5世にどう返事をしようか」
と尋ねる。マルコチョールは敵の様子を見てくるというのだが、スレイマンはそんなことはできないという。マルコチョールを危険な場所に行かせたくなかったのだ。

「それならば許可してください、父のところにもどらなければなりません。そこでであなたの命令をお待ちしています」

とマルコチョールはもはやここに仕事はないと思い、そう申し出た。

するとスレイマンは


「許可しない。あなたはいけない。ここであなたが必要だ。このクッベ元で私といっしょにいてくれ」

と答え、花押を渡す。

驚くイブラヒム!

マルコチョールが小姓頭に就任した瞬間だった。

「光栄です」

と答えるマルコチョール。
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