哀れなイスケンデル! 新・オスマン帝国外伝~影の女帝 キョセム~ エピソード23の5あらすじ

イスケンデルは
「自分が息子だとわかった時なぜ教えてくれなかったのか」と困惑して母に質問する。

サフィイェは

「お前を守る道はこれしかなかったのよ。もし知られればい旬たりともいきてはいられなかったわ」と答えると、イスケンデルは
「とればよかったものを、、、
あなた方のせいで私の子供時代、青年時代を自分が誰なのかを探し求めることにすべての時間を費やしたのですよ。

あなたがたは私の人生を台無しにしたのです。

真実を私から隠したのです。

私はあなた方の子供でもおとうとでもありません」

と怒りをぶちまける。彼は命がなくなったとしてもすぐに真実を知りたかったのだった。

そして

「あなた方は道具としての皇太子を求めていた。だから黙っていたのですね」とさらに声を荒げる。
姉のヒューマシャーが出ていき、二人きりになった母子。

「最初はご存じなかったのですね。乙女の塔を出たときお知りになったのですね。あれからちょうど10年が過ぎました。
どう考えてもわかりません。どんな母が子供にこんなことができるのでしょう。

というと、

「子供をもう一度失うのではないかと恐れる母親はこのようなことをします。私たちにとってそれが簡単だったとでも?
法に従ってあなたの命を奪おうとした者からあなたを救ったけれど・・
あなたが死んだと言ったの、でも何年も探し続けたわ。
それから神の奇跡が起こってあなたをみつけたの。
そしてあうことができたわ。
でも今回またその喜びが遠のいていったわ。
これほどあなたの近くにいるのに、あなた(の心)は遠いところいるなんてどんなにつらいことかわかる? 」と言う。そして

「一度もあなたを抱くこともできなかったわ。

私のイスケンデル、私の息子、私のライオン、私の皇子よ」と言いながら自然に抱き着くサフィイェ。

あの頑強で時には無慈悲なサフィイェがここまで母性愛に富んだ人とは知らなかった。

イスケンデルも驚くばかり!

だが「私がどんな生活を送ってきたか考えたことがありますか」と尋ねることはわすれない。

サフィイェは
「あなたは悲しいし、げきどしているのはかるわ。
でも私たちがしたことはすべてあなたを生き残らせるためにしたことなのよ」と言うと、イスケンデルはいたたまれなくなって出ていく。

(ところでもしあなたがイスケンデルだったらどうしますか? 私だったら・・・)

皇帝の病気は明らか悪化していた。のんだ薬を飲んでも吐いてしまうほどだ。さらに悪いことに血が混じっていた。

オメルとビュルビュルと話しているのをジェンネトがみてしまう。おめるはオスマンの恩師でもある。だがサフィイェ(サフィエ)の息のかかった者だった。
ムスタファとオスマンは散歩に出かけた。プールには魚が泳いでいた。するとムスタファは奇怪な行動をとる。金を投げ始めたのだ。そうすれば魚が自分尾言うことを聞くのだという。もちろんオスマンは「何をしているのですか」ときくが、「魚に餌をあげているのだ」と真顔で答えた。

キョセムも皇子が生きていることを知った。その皇子をサフィイェは皇位につけようとしていることも知った。さらにはそれが誰であるかも知った。
それを聞いて驚いたのはハジア―だった。

キョセムはサフィイェの子供のことをハジアーと共に調べにいく。末っ子の名はヤフヤー。ハジュあーはその皇太子の遺体を見たというが、キョセムはその皇太子は生きているという。

誰かと聞くと「イスケンデル」と答えた。




キョセムももちろんどうしたらいいかわからなくなっていたが、今まで幾度もキョセムを助けてくれたあのイスケンデルを、彼女は助けたいと思った。

そこで、イスケンデルの家を訪れる。そして絵を見つける。

「宮殿から遠ざかるように」と忠告しに来たのだ。理由を聞くイスケンデルに、
「理由はこの絵だ」と机の上の自分の似顔絵を見せた。彼は簡単に申し出を受け入れた。 この時イスケンデルは愛する者と愛する家族とどちらも失ったと感じていた。だから彼も離れるのが一番良いと思ったのだろう。

イスケンデルは本当に哀れだ。

部屋をでたキョセムはイスケンデルの言葉から、イスケンデル自身がサフィイェの息子だということをしってると気づいた。
この状況で彼女にできるのは祈ることだけだった。イスケンデルと彼女の家族の幸せのために必死で祈りの言葉を続けた・・・
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