自由になって宮殿を去ったスンビュル久しぶりに宮殿へ オスマン帝国外伝シーズン4 36話ハイライト
宦官長を長く勤めヒュッレムの忠臣だったスンビュルがひさしぶりに宮殿にやってきた。外の世界はどうかとファーリエがにたずねられた彼はここがいちばんだという。すると「それならば戻ってきてください」
と頼むと、「いやここは終わったよ。皇帝妃様はどこかい?」
と尋ねた。彼は慣れ親しんだハレムにもどってくるつもりはないようだ。ただヒュッレム妃を心配して「ミフリマーフ様のことでとてもかなしんでいらっしゃるようだね。彼女は離婚しましたか?」と聞いた。
「皇帝妃様がおゆるしになるはずがないでしょう。でも今後どうなるかわかりません」と言いながら二人はヒュッレム妃の元へ急いだ。
スンビュルが「おげんきでしたか」と挨拶をすると、ヒュッレムは嬉しそうに
「元気ですよ、もしあなたが来なければ私があいにいくところでした」と答えた。
久しぶりにヒュッレム妃の穏やかな声を聴いたような気がする。彼女は最近いつも不安で怒りや憂いの中にいたから。
ミフリマーフの離婚話を初め、バヤジトとフーリジハンの問題そしてセリムのお酒を辞めていない問題や、さらにジハンギルが遠征に参加したいということへの心配、そしてリュステムが自分の思うように動かなくなったこと等々数え上げればきりがない。
そこでスンビュルは
「あなたを安らかにできるかどうかわかりませんが、少しは元気になるかもしれないとコーヒーを持ってまいりました」と言うと、ヒュッレムはとても喜んだ。彼女は以前一度飲んだことがあるのだ。スンビュルがイスタンブルに戻った時、ヒュッレム妃は彼を訪ねていた。その時のコーヒーを知り、その味が忘れられなかった。
まだコーヒーを味わったことのなかったファーリエ「癒しの飲み物ですか?」と尋ねるが
「癒しがあるかどうかわかりません。それに味もものすごく変で、ただロクムと一緒に飲むとおいしいですよ」と答えた。
当時コーヒーはまだトルコでは貴重なものだった。でもこしばらくあとにこのコーヒーで大きな問題が起こる。イスラム長老だったエブッスードはコーヒーを禁止したのだ。それ以来大好きなコーヒーをヒュッレムは飲むことができなくなった。でも一度だけ例外があった。
彼女は死ぬ前に一度コーヒーが飲みたいとスンビュルにお願いして宮殿で今回のように作ってもらったことがある。それをスレイマンは気づいたが知らないふりをしてもちろんヒュッレムを咎めなかった。というわけでコーヒーとヒュッレム妃は関係が深い。
話を元に戻すと、シーンではスンビュルが
ジハンギルのことについて聞いた。ヒュッレムは
「もし遠征に参加できなかったら、二度と私と話さないそうよ。まるで私が気分で彼を行かせたくないとでもいうように・・・」
というとスンビュルは
「彼は若くて血が燃えているのです。」というと
「遠征はとても厳しいものですよ。私が許可しても皇帝様は許しませんよ」
と答えた。
「彼の心と体を何かいそがしくさせなければいけませんね」と言った。そのとおりねとヒュッレムは思った。
本当にスンビュルと話しているときのヒュッレムは穏やかな表情をしている。ヒュッレム妃がいつもこのように静かな気持ちで過ごせたらどんなに良いだろうに。。。
次のシーンではスンビュルは市場を歩いていた。クドレトアーを訪れた。そして店を売ってくれと頼んだ。コーヒーショップを開こういうのだった。なんともスンビュルは突拍子のないことを考え付いたものだ。