オスマン帝国外伝シーズン4 29話ハイライト アルカス登場 リュステムの罠がまた始まる
ミフリマーフとファトマが話していた。
ファトマはリュステムのことを尋ねる。ミフリマーフはアルカス・ミルザに会いに行ったという。ファトマは彼を知っているようだ。
「彼じゃ勇敢な焼か者だそうよ。彼を見たものはみな驚くばかりだそうよ
と答えた。するとミフリマーフはファトマがあまりにも大げさなので、
どこからその噂をきいたのですか?
亡くなった夫と結婚していた時、サファヴィー朝のサライへ行き来する者が多くいたのよ。それでしっているの。
リュステムのところに会いに来たアルカス。
リュステムに会うなり彼の衣の裾に口づけし、
「 至高なるスレイマン皇帝様」と敬意を表しながらあいさつした。するとリュステムは苦笑いをしてでもまんざらでもなさそうに戸惑いの笑いを見せながらアルカスの肩をやさしくたたいた。リュステムの周りに待機していた者たちも何やら笑いを隠せない様子だった。何かへん?と思いながらもリュステムを見る目るエルカス。確かにファト皇女の言うようにハンサムな若者だ。
これがあのアルカス?シーズン3の初めにイブラヒムがタブリーズを落とした時、シャーにタブリーズからいったん撤退したほうがいいと勧めていたのがアルカスだったと思うが、エルカスもずいぶん年を取ったようだ。兄のシャーと仲たがいしてしまったらしい。
話をシーンに戻そう、
リュステムもアルカスを見つめていた。
それでアルカスは
「お許しください、知らずに何か粗相を?」
というと
「私は大宰相リュステムパシャだ。皇帝スレイマンがあなたに会うように私に命じたのだ。
とリュステムは照れながらお嬉しそうに答えた。するとすかさずアルカスは
「お許しください。これほど素晴らしく堂々たるお姿を見れば誰でも皇帝と間違えることでしょう」といった。こうして二人をなごやかな空気がつつんだが、後にアルカスはリュステムに裏切られることになるのを今は知らない。
エルカスは本題に入った。
「ここに来た理由は簡単です。兄のタフマースブと戦い、自分の権利である皇位につきたいのです」
「いまの状況ではそれはかなり難しいことだとおわかりですよね?」
「独りでは不可能だと思いますが、皇帝スレイマンが援助してくだされば誰も私を止めることはできませんよ。そうすればオスマン帝国と友好的なイラン国をてにすることができます」と交渉を持ち掛けた。
するとリュステムは「皇帝様があまり関心を示すとは思いません。彼はキリスト教国との戦いで忙しいのです。オーストリアと和平条約を結んでおりませんし、今のところフェルディナントを待たせているのです」
「ご無礼をお許しください。ですがイランとの関係が安定しなければ、オスマンの地に平安はありませんよ」
とアルカスは押してくるが、リュステムが
「実をいえば私はあなたに援助したいと思うのですが、皇帝スレイマンはタフマースブとの戦いであなたを援助しないでしょう」
というとアルカスは残念そうに眼をそらした。そこを見逃さずリュステムは
「けれども皇子ムスタファがタフマースブと連絡を取り合っていることを知れば、話は変わるでしょう」とそそのかした。
やだあ!またもやリュステムが罠を仕掛けはじめた!ムスタファが危ない!
でもなぜムスタファが危ないかわからない?それはそうだ。アルカスもわからなかったから。
そこでアルカスは
「申し訳ありません。ですがまったくわかりません。私に何をお望みなのですか?」と聞いた。
リュステムはアルカスが引っかかったなと内心思った。こうしてアルカスもまたムスタファを亡き者にするというリュステムの目的のために使われていくことになる。だがこのアルカスは魅力的な男性なので、宮殿にもロマンスをもたらすことにもなった。