ヒュッレム対ハティジェの娘フーリジハン! オスマン帝国外伝シーズン4 29話ハイライト

秘密の部屋事件でスレイマンの信頼を完全に失ったヒュッレムは、バヤジドの赴任先キュタフヤへ左遷された。

そこではヒュッレムの忠臣で、バヤジトのお目付け役としてララムスタファがヒュッレムを出迎えた。

ヒュッレムは次期皇帝をバヤジトにと考えていた。ララもそれを確認できたことを喜び「力を尽くしてバヤジトを守る」というと尽くすではだめで完璧にこなさなければというヒュッレム。さらに

ヒュッレムが最近しらせの手紙が少なかったがどうしたのか。フーリジハンとバヤジトはどうか?手紙のやり取りなどしていないかときくと、ララはかなり動揺した。

「はい大丈夫です、過去のことです」と言っては見たもの二人の関係は続いていた。

手紙のやり取りをしているのかって?いやそうではない。今すでにここにフーリジハンがいるのだ。そのことをララは隠さなければならない。ララは板挟みなのだ。

ララの心配をよそに二人は今もあっていた。

フーリジハンが「あとどのくらい秘密にしておかなければならないの?ヒュッレム様がいくまででしょう?」

と聞くとバヤジトは

「私も悲しいのだが、それがいちばんいいよ」と申し訳なさそうに言う。するとフーリジハンは

「もともとすべてを打ち明けるつもりだといったではありませんか」と突っ込む。

「今はその時ではないよ。ふさわしいときを待たなければならないよ。ムスタファ兄のことをおぼえているだろ?だから秘密にしなければならないよ」とバヤジトは説得しようとするが彼女は

「私を誰といっしょにしているの?私はミフリュニーサではないわ!おちつかないのよ。こんな風に逃亡者みたいなのはいやよ」といった。バヤジトはやさしくフーリジハンに「我慢してくれ、もしそうするつもりがなければここにお前を連れてこなかったよ。時が来ればみんなに知らせるから、みんなにね」と言った。さすがにフーリジハンは強気だ。多分彼女がハティジェの娘だからだろう。皇女の娘は皇女。オスマン家の一員だ。

彼女が納得したかわわからないが、ともかくその場はおさまった。

(このツーッショトを見るのは複雑な気持ちになる。ヒュッレムの息子とイブラヒムの娘が恋に落ちるなんて・・・うまくいくはずがない・・・フーリジハンの両親の命を奪ったのは実質的にはヒュッレム妃なのだから・・・)

次のシーンではヒュッレムのところへイスタンブルから手紙が届き、ムスタファが帝都に武装して出かけたことを知った。ヒュッレムは激怒し、ムスタファの肩を持つバヤジトと怒鳴りあいの言い争いになった。

だがさらに悪いことに、ヒュッレムが強い危機感を覚え、わさわさしているところへさらに彼女を慌てさせる出来事が起こった。バヤジトの側室がヒュッレムに手紙を出したのだ。フーリジハンとバヤジトのことを密告したようだ。

さてさて大変なことになった!

ふーりじはん!と叫びながらヒュッレムは手紙に書いてあった場所へ向かった。やはりそこにはフーリジハンがいた。「ここで何をしているの?」と聞くとフーリジハンは「どうやって知ったのですか」と聞いた。「まずは私の質に応えなさい!キュタフヤに何の用があるの!目的はなに?なぜここへ来たの?」と立て続けに質問した。それも大声で。

するとフーリジハンはひるまず

「理由が何かあなたが一番ご存知ですわ。皇子様のためにやって参りました。これはご本人が望んだことです」

「彼はこんなことはしないわ。私の承諾もなく、故意にこんなことは決してしないわ!」というが「私たちはお互いに恋に身を焦がしているのです。皇帝妃様。誰もが反対することを知っていますが・・・」

 と言うと、

「私に愛の話などしないで!あなたが何の目的でここに来たのかよく知っているわ。復讐よね!」

といった。すると

「私の唯一の望みは皇子様と共にしあわせに暮らすことです。ですがあなたがこれを阻止するために何でもなさることはわかっています。できることはただ一つ、私の命を取ることです。実際にあなたは人の命を奪うやり方はよくご存じですものね」と言った。

フーリジハンは命がけの恋をしていたのだ。死をも恐れない、どんな妨害にも負けないそんな強い思いを彼女はバヤジトに抱いていた。だが同時にヒュッレムへの憎しみも消えてはいなかった。

次の瞬間ピシャっという音がした。平手打ちの音だ。

「誰に向かってこのようなことを言っているの?私に対してなんてことを言うのですか!」とまたまた怒鳴った。

だがフーリジハンも負けてはいなかった!

「あなたのまえで誰もが震えおののき、頭を下げることにあなたはなれてしまったのですね。でも私は違います!私の名はフーリジハン!パルガ生まれのイブラヒムパシャの娘です。ハティジェ皇女の娘です!父が言っていたように、過去の暗闇はおわらない、影のように一生私たちについて回る。人は自分の流した血でおぼれる日がいつか必ずきますわ!」と言ってさった。

キュタフヤの宮殿ではヒュッレムがバヤジトを待っていた。会うとすぐ二人は喧嘩を始めた。勿論フーリジハンのことだ。

バヤジトはヒュッレムがいいすぎたというとヒュッレムは彼女は蛇のようでここ父と母の仇を取るために来たのだとさらに怒る。

するとバヤジトは

「何が正しく何が間違っているかわかりません。でもここには一つの確かな真実があります。私は彼女を愛しています。彼女も私を愛しています。これがすべてです」というとヒュッレムは

「なんとめくらになってしまっているのね。彼女はあなたのことなど好きじゃないのよ。私を傷つけるために来たのよ。私たちの間を裂こうとしているのよ】とまた耳をつんざくような声で叫んだ。

「ご自分がいつも正しいとお思いなのですか。自分が間違っているとお考えになったことはないのですか?時には私を理解しようとして下さっては?私のために少しでいいですから、そうしてください。そんなにむずかしいことですか?」とバヤジトが精いっぱい胸の内を伝えるが、その言葉は届かなかったヒュッレムは

「私はここから彼女を去らせるわ!彼女はすぐに出ていくわ」

と言った。彼女は断固考えを変えなかった。

「いえ、いけません。決して・・私たちの間の最期の橋を壊すことになりますよ」とバヤジトは母との決別を覚悟しこう言い放った。

今までの生きてきたヒュッレムの人生をかんがえれば、愛など存在せず復讐だけがそこにあると考えるのは仕方がないことかもしれない。また若き二人が純粋にひかれあい愛を貫こうとしている姿もうなずける。

トルコ版ロミオとジュリエットのこの二人、二人の恋が成就しますように・・・

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