新・オスマン帝国外伝~影の女帝キョセム~ シーズン2 E41の1,2 ついに人が空を飛ぶ!
皇帝は弟二人が争っているのを見て警告した。二度とこのようなことがないようにとだ。でもカシムとバヤジトの間が修復することはないだろう。
バヤジトがイスラム長老と会っていたことをカシムが皇帝に話したからだ。皇帝はそのことを気にしてバヤジトを呼び探りを入れた。
バヤジトにはその気は全くなかったのだが、母親のせいで彼は皇帝に立ち向かうことを決心させらそうだ。皇帝が疑ったからだ。バヤジトが絶対そうではないといっても、肯定には通じないだろう。
もう一人信頼を失ったものがいた。何度かキョセムを助けてきたケマンケシュだ。彼はイエチェリにキョセムがしたことを皇帝に伝えた。このことでキョセムは皇帝から母を信じられないといわれてしまったのだ。
今までも何度も裏切られてきたキョセム。
彼女はケマンケシュに人を信頼することは死ぬことよりも難しいといった。
そうなのかもしれない、信頼は一度壊れるとなかなか元には戻らないにもかかわらず、信頼を築くまでにはすごく時間がかかる。
この世で一番大事なのは信頼だと私も思う。死よりも信頼のほうが大事だし、時には愛よリも信頼のほうが大事だと思う。
信頼を失ったら人と人との関係はすべてがおしまいになる。
キョセムはまた一人信頼する人を失ったのだった。
キョセムの人生はこうしてみるとほんとに辛く困難なもののように思える。
ムラト皇帝の子の母であるアイシェも彼女を裏切った。
キョセムの花押を盗み出したのだ。それを使ってシナンパシャが手紙を出し、キョセムの忠臣たちを一か所に呼び出そうとしていた。アイシェは望んでいなかったが、花押を盗み出したことが大変な悲劇につながる・・・
キョセムは花押の汚れに気づく。でも花押がコピーされたことにまで気づくだろうか?
もし気が付かないとしたら大変なことになるのだが・・・
このように帝都は文台秤であちらでもこちらでも大変だったが一つだけうれしいニュースがあった。
それはついにあの科学者ヘザンフェンがガラタ塔から風に乗って空を飛んだのだ!
それを宮殿の人々もみなみていた。みんなが笑みを浮かべ、快挙を祝ったのだ。でも時に民衆の中には、空を人間が飛ぶなんて恐れ多いことであり、罰として空から石が降ってくるのではないかと恐れる者たちもいた。
ムラト皇帝後このような考え方がウラマーたちの間にも広がり、ヘザンフェンのような優秀な科学者がいたにもかかわらず、オスマン帝国内の科学への道は閉ざされていくのだった。