ポロス 古代インド英雄伝 シーズン5 23話最終話 プルの思想は永遠に

 激闘

プルとアレクサンドロスの戦いは続いた。プルたちは籠城し夜も昼も戦った。

アレクサンドロスは次第に焦りだした。


そしてとうとう自ら戦いに・・・


宮殿の門は破られアレクサンドロスはパウラヴァ兵をも掌握した。


最後は一対一で対決することになった。

それはアレクサンドロスが

プルの愛国心をひれ伏させようとしたからだ。


だがプルは「宮殿や土地がとられても、この私の愛国心とインド統一という考えは奪えない」といった。

それからも熾烈な戦いが行われ、プルは倒れた。

その時ラチがインドに勝利をと叫んだ。

するとほかのみんなもインドに勝利あれと叫びだした。

その声でプルは気が付きまた立ち上がり戦いを始めた。

だが卑怯なセレウコスがまた後ろからプルを刺そうとした。

その時その剣を止めた素手があった。

それはアレクサンドロスの手だった。


彼の手からは血が・・・


その手でアレクサンドロスは16歳の時からずっと使ってきた剣を手にした。

プルを自分で切ろうということだったのか・・・


いや違った。

敬意を表すアレクサンドロス


彼はその剣にかけて、プルに敬意を表したのだ。


なんともはや、思わぬストーリー展開となった。

これまで死闘を繰り広げてきた最大のライバルが、

今は世界で最も絆の強い友情で結ばれたのだ。


お互いの国の兵士が相手国の王を称賛しあい

「国王万歳!」と唱えあった。

とても素晴らしい光景だ。

ところで

多くのプルが語った名言中で今回プルが言った言葉が特に心に響いた。


「得るために生きるのではなく与えるため生きる」という言葉だ。


アレクサンドロスは何かを得るために戦ったが、プルは母国に恩を返すために生きた。

この違いをアレクサンドロスは理解し、彼はプルを称えたのだった。

そしてプルからその姿勢を学び、国へ帰っていった。


戦いから数か月後

プルには子供も生まれた。

彼はさらにインド統一の夢を果たすべき邁進していた。


ところがそこへ訃報が・・・


アレクサンドロスがなくなったのだ。

彼の遺言はとても考えさせられるものだった。


世界の覇者にも死は訪れると・・

真理とは死であると・・・


あの世に持っていける富はない。

世界の覇者も死ぬときは空手で墓に入ると・・・


アレクサンドロスを手のひらを上にむけたまま埋葬するように言った。


彼は人々にどんなにこの世で栄華をほころううとも、全世界を手に入れたとしても

人は空手で死ぬことを知らせたかったのだ。


そうなのだ、どんなに富があろうとも死は平等に人々にいつかは訪れる。

これは現代の私たちにも同じことが言えると思う。


私たちはいつか死ぬ。お墓に持っていけるものは何もない。

あるのはこの世に残した物語だけだと・・・


(ということでここでドラマが終われば素晴らしかったのですが、実はまだドラマには先があります。

そうなんです、プルが死んでしまう場面も描かれているんです。できれば彼の死はえがいてほしくなかったので・・・)

プルの思想は永遠に

ある日王子がさらわれる。さらったのはアンビ王子。

取り返しに追いかけたプルとラチ。

だがそこにはセレウコスの軍も待っていた。


こうしてプルはセレウコスとアンビ王子に刺されて息を引き取った。

いまだに成し遂げられていないインド統一の夢を、最後に師であるチャーナキヤに託して・・・


プルの最後の言葉は


「インドに勝利あれ!」


だった。


この後プルの夢は実現しました。

戦線を離脱したダナナンダをやぶったマガダ国の王、チャンドラプクタによってインド統一の夢は果たされます。

その軍師として活躍したのがチャーナキヤでした。

このようにプルの思想はマガダ国に受け継がれましたが、

その後何度かインドが滅亡・分裂の危機に立たされたときにも、

プルの思想は何度も不死鳥のようによみがえったのです。

これからもプルのこの思想はインドの人々に受け継がれていくことでしょう。

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