キョセムと戦った人々は誰? (新・オスマン帝国外伝影の女帝キョセム)

 8月チャンネル銀河でオスマン帝国外伝の続編 新・オスマン帝国外伝影の女帝キョセムが始まります。

キョセムはスレイマン皇帝とヒュッレム妃の孫のムラト皇帝の孫嫁に当たります。オスマン帝国外伝のシーズン4の最後の方にサフィエが少しだけ出てきますね。

サフィエはドラマではミフリマーフ皇女の紹介でムラト皇子の嫁になったのですが、のちにムラト皇子が皇帝につくとハレムで力を持ちはじめます。

子供のメフメトが皇位ににつく頃には母后として権力は安定していました。

孫のアフメトがん皇帝の時代にも強い影響力がありました。

でもアフメト皇帝が就任するとアフメトの母であるハンダン母后との勢力争いが激化しました。

ハンダン母后は短期間母后を務めたので、二人の戦いはあっけなくつきます。

その後サフィエは前母后とアフメトのおきにいりのキョセムとが対立する形になりました。

とはいえはじめにキョセムを連れてこさせたのはサフィエだったんです。その時はまさかキョセムはサフィエの強敵とは思いもよらなかったでしょう。

結局長く続いた二人の争いはキョセムが勝利した形で終わります。

ですが、アフメト皇帝の死後皇位継承問題で帝国はさらに混乱し、対外的には弱体化しました。

キョセムの義理の息子オスマン皇帝は殺されるし、アフメトの弟のムスタファは気がふれていました。

そんな中で難局を何度も乗り越えキョセムは自分の血のつながった息子ムラトを皇位につけたのでした。

ここまでがシーズン1です。

このころまでのキョセムは帝国と子供のために頑張っていたように見えます。

いろいろあったけれど、結局自分の子が皇帝になって帝国内は安定したかのように見えました。

ですがシーズン2では成長した息子ムラトとの政策の違いが浮き彫りになります。

子おたるごとに二人の意見は食い違いを見せました。

それでもキョセムは我が子を支えて帝国の安定に努めようとしますが、ムラト皇帝が腹違いの弟のバヤジトの命を奪い、さらに実の息子カシムが幽閉されたため、完全に敵対するようになっていきます。

幽閉を解かれたカシムですが、弟のイブラヒムとともにいつ死ぬかもわからない恐怖にさいなまれながら暮らしていました。

結局キョセムはカシムを皇帝につけようとして失敗し、カシムの命も奪われます。

そのことで少し気がおかしくなったイブラヒム・・・

でもムラト皇帝が病死し、イブラヒムは死ぬことなく皇帝に無事着けたのでした。

その後キョセムはイブラヒムの奇行に悩まされ、帝国の統治も傾き始めます。


そこでイブラヒムを幽閉し、孫のメフメトを皇帝にしようとしますが、ここにも難題がありました。

イブラヒムの第一婦人でメフメトの母トゥルハンがクーデターを起こし宮殿でキョセムは息を引き取ります。


最後は無残で見るに堪えないほどです。

シーズン2のキョセムは初心をだんだん忘れていき、子供のことよりも権力に重きを置くようになってしまします。

それが多分キョセムが無残な最期をとげた原因の一つであるかもしれません。

ヒュッレムはあくまでもいつでも帝国の将来と子供たちを守るために全力で戦っていました。あれほど敵対したムスタフファ皇子にさえ、「あなたが自分の息子だったらよかったのに」

と語ったほどです。

彼女ムスタファを殺すことには不本意だったのです。ムスタファが皇帝にふさわしいと知っていたのです。

また子供たちの間で皇位継承の争いが起こった時も、病気を抱えたまま。二人を必死で止めようとしました。

ヒュッレムは最後まで子供たちを守ろうとしました。

キョセムは残念ながら反対の方向へと向かったのです。

同じ帝国の未来を案じながらも方法がまるで逆であるという点も二つのドラマの大きな違いでしょう。

ここは新オスマン帝国外伝の見どころの一つでもあると思います。

夫なしでどのように帝国を守り統治するかという点ももう一つの見どころです。

キョセムは夫の役割をも果たさなければならなかったのです。ですから本来なら夫が下すであろう決定ー子供の命を奪うという決定ーをも彼女が代わりにしなければならなかったのです。

このようにキョセムはヒュッレムに比べていろんな意味で厳しい環境の中で生きざるをえませんでした。キョセムも子供たちも誰も幸せになれなかったのです。

キョセムやその子供たちの生涯を見るとオスマン帝国の黄金時代が過ぎ、停滞そして衰退の時期に入るころの帝国の混乱や矛盾が見えてきます。

そういう点でもこのドラマはとても興味深いです。ぜひ機会があったらご覧ください。

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