「この偉大な帝国を私が支配しているのだ。 もし私がやれと言えば、それは行われた。 さらにはすべての力は私に属す。 すべての権力、すべての地位、すべての’管理は私のものだ。 戦争も平和もそして宝庫さえすべて私の手の中にある。」 とイブラヒムはみんなの前で言っている。 自分をスルタンと呼ばせたことを以前イスケンデルが皇帝に伝え窮地に追い込まれたはずなのに、その後もイブラヒムの驕りを誰も止めることはできなかった。 確かに彼は戦争の戦略にも強く戦えば勇敢で、何か国語も話し外交も見事だった。頭脳も明晰で、カーディーが驚いたように寄付も多分ヒュッレムよりも多くしていたようだ。 ヒュッレムとの戦いも負けてはいなかった。彼 それではなぜ?彼はヒュッレムにまけたのだろう? スレイマンにヒュッレムと同じくらい慕われていたのに、なぜだろう? そうなのだ、イブラヒムを滅ぼしたのは彼自身の驕り・・・ 彼はヒュッレムにまけたのではなく、自分自身にまけてしまった。 自分自身の立ち位置を見失ってしまった。 最終的にはそのことが原因でスレイマン大帝の絶対的信頼を失うことにつながった。 それだけなくスルタンの座を脅かす存在として皇帝の気持ちを不安にさせたのだ。 あれほど頭の良く、人の気持ちを察知するのがはやかった彼が、なぜこんな簡単なこと、スレイマン大帝の気持ちが読めなくなってしまったのだろう? 彼は最後の最後まではスレイマン大帝を信じていた・・・ 答えは 権力が人を変えるという一言で済むのかもしれないが、できればイブラヒムには大帝の気持ちに気づいてもらいたかったなあ。そうすれば今のトルコももっとかわったかもしれない・・・ Bu yüce imparatorlugu ben y önetiyorum. Eğer ben yap dedim ise yapmıştır. Zira bütün güç bendedir. Bütün yetkiler,bütün makamlar bütün idare hepsi bende. Savaşta barışta hazinede her şey benim elimde...