トルコ総選挙と爆発テロ、強いトルコ人とは?
昨日は2023年がトルコ共和国100周年だとお伝えしましたが、同年にトルコでは総選挙が行われます。
それまでトルコでは映画やドラマの世界だけでなく、選挙に向けてもある変化が起こります。どんな変化かと申しますとあんまりうれしい変化ではありません。
その前にトルコの今の状況を少しお話したいと思います。
今トルコは急激なインフレでみんながとても苦しんでいます。
その苦しみに追い打ちをかけているのがコロナです。
2年間の自粛により人々の生活は困窮し続けています。2年間持ちこたえられるだけの体力のある仕事場はそう多くありません。そんな中仕事を失った方も多く、ドル高で物価が上がり、今日食べていたものが明日は食べられなくなるという状態です。
そんななか昔では考えられないほど自殺者や無理心中を試みてしまう方々が増加しています。
ところで1980年代に日本を訪れたトルコの方がなぜ日本では自殺者が多いのかわからないというコメントをしていたのを思い出しました。
なんですね、昔はトルコは自殺者は少なかったし、無理心中という考え方もあんまり一般駅ではなかったです。
彼らの大多数が信じている教えでは自殺を禁止しているので、その影響もあって何があっても自殺をするという方法をとる人々が少なかったのかもしれません。
今ではその教えも揺らいでしまうほど人々は追い詰められているのでしょう。
ですので、コロナの感染者数が最大の時期とほぼ同じ数の現在のトルコでは、政府は経済を回していくためにコロナの自粛を解禁しました。
コロナで死ぬより餓死してしまうのを恐れた政府のやむをえない政策転換だったのかもしれません。
ワクチンとマスク
トルコでのワクチン接種ですが、ほぼ公共の立場で活動する人々は受けています。
なぜなら
公共施設学校や役所、そして個々人の仕事場にもワクチンパスポートが発行され、建物に入るときに必ずチェックをされるからです。
職場の食堂でもワクチン証明書がないと中には入れてくれないそうです。
ワクチン接種は仕方がないとしても解禁によって一番危惧していることは、人々の意識の変化だそうです。
今までは食堂ではみんなが話をしながら食べていなかったのに今はそれが平常となり、自粛時代と同じように食堂でお膳にのせてもらった食事を個々に離れて食べている人は数人しか見当たりません。
マスクもする人が少なくなったとのことです。
ワクチンしているから大丈夫という意識がみんなの間で広まっているんですね。
それを危惧しています。
日本ではスーパーの入り口などでワクチンを接種した人でもマスクをしてくださいと注意書きがありますし、マスクは皆さんがなさっていますよね。
トルコとは意識がだいぶ違っているようです。
トルコではコロナでの死者は30%減少したそうですが、経済を回復させるためのコロナ自粛解禁に伴い、マスクの着用の減少やソーシャルディスタンスの放棄なのども増えています。感染者を増大させてしまうのではないかと不安です。
2023年総選挙
そんな中での選挙ですが、トルコでは選挙前とは治安が急激に悪化する時期でもあるそうです。
爆弾テロが多発する時期なのです。
街を歩くのも気を付けないといつ爆発するかわからないという不安の中で過ごす時期でもあるそうです。
そのためか能力のある人々はヨーロッパやカナダへ仕事を求めて出国しています。
今を生きるトルコの強い人々
こういう状況の中で国内に残された人々はコロナ、インフレ、テロの脅威の中でも大多数は生きるために頑張っていますがトルコでの死者数はコロナよりもテロや交通事故でなくなる人数が多いそうです。
ですので、人々がコロナを最重要に考えることはむずかしいかもしれませんし、コロナ対策に対して人々にできることは限られていますが、マスクやソーシャルディスタンスを保持して少しでも感染者を減らせるようになれたらと心から願います。
結論
なんともトルコはまるで悲惨な状況としかお伝え出来ないことが残念です。
ですがトルコの方々は強いです。
ほんとに強い!
このような状況の中でも、それらを当たり前として受け入れることができる強さを持っています。
多分私だったら胃が痛くなって心配だけが独り歩きをして、生きぬけないだろうと思います。(実際私はアンカラに住んでいるガーズィーくんから話を聞いただけなのに、聞いている間中ずっと胃が痛かったです。)
残念なことに自殺を選択する方々もいらっしゃいますが、強い方々もたくさんいます!
誰かって?
昔ながらの教えを保っている人々たちかもしれないです。
彼らはどんな悲惨な状況でも自殺もせず現実をありのままに受け入れ、淡々と生きているようですね。
もしかしたらトルコ人の強さの源は昔ながらの教えにあるのかもしれませんね。
ということで今日はトルコの現状をがガーズィー君からっ聞いた話をもとにまとめてみました。
コロナに負けずに私たちも頑張りましょう!