ヒュマーシャーから見た「新オスマン帝国 キョセム」第2回 (48話)
デルヴィーシュと母后によって毒を盛られたズルフィカール。
だが彼には天使が付いていた。
ちょうど彼が食事に盛られた毒の入った飲み物を飲んだ直後、ある女性が訪ねてきた。
彼女は母のいる乙女の塔まで同行してくれないかと頼みに来た。
話の途中ズルフィカールは花から血を流し始め、息ができなくなり倒れてしまった。
彼女は驚いたが、的確に行動した。まずは医者を呼ぶようにアーたちに命じたが、同時に暖炉のそばに行き、中から炭を取り出し砕き始めた、そしてそれを水に混ぜ、彼に飲ませようとした。ところが誰もまだやってこず、ロートもなかった。そこでとっさに机の上にあった紙を丸めてロート型にし、彼のク日突っ込んだ。そして炭のとかした水を何度も流し込んだ。
彼女の美しい手は炭の水に染まり、深紅のドレスもよ下れてしまった。
だが彼女はそんなことは一切気にしていない。
ただ目の前の毒を盛られた男を助けるために全力を尽くすのみだった。
しばらくしてみんながやってきたが、彼は横たわったままだった。
毒を吐き出してくれたら彼は助かっただろうに・・・
彼女は「手を尽したわ・・・」といいながら彼を見ると、彼は吐き始めた。
助かったのだ!
かなり重症だったが、何とか死ぬのは免れた。
又もは彼女は人を救ったのだ。
昨日はキョセムを救い、今日はズルフィカールだ。
そう、機転の利く勇敢で、真の優しさを持つこの女性こそ、我らがヒュマーシャーだ。
明日はどんな活躍を見せてくれるのだろうか。